札幌講習会 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

先週の25日(木曜日)に札幌で講習会を行いました。3時間の講習でした。洗剤の基礎と各種洗剤の使い方がメインで、ベースになっているのは、作業時間の短縮です。この講習会は東京、沖縄に次いで、今回の札幌が3回目になります。全国で行うつもりで、次回は仙台(6月16日)、大阪(6月22日)、博多(7月6日)と続きます。今回の札幌は約40名の参加で、アンケートを見ても、概ね好評で、人手不足の折から、作業時間の短縮に対する関心度の高さが伺われます。

作業時間の短縮を目指す事こそが世界のメンテナンス業界の主流になっているのですが、それに対する驚きがある(「そういう事が出来るんだ!」)と言う事こそが、日本のガラパゴス化の象徴のような気がします(決して出席されている方の悪口ではありません。一種の誉め言葉なのでしょうから)。世界では各社が作業技術を上げる事で、作業時間を短縮できるようしのぎを削っているのです。

例をトイレメンテナンスに挙げてみましょう。トイレはいつも言っているように洗剤の方向が逆(酸が必要という意味です)で、適正な洗剤を使用できるかどうかで、作業時間が大幅に変わってしまいます。また、便器内側は強い酸性洗剤が必要ですが、それ以外は汚れが直ぐ取れる構造になっていますので、マイルドな洗剤が合っている訳です。この為、洗剤を最低でも2種類使い分ける必要があるのです。この原則を守る事で、従来中性洗剤をお使いだった場合には少なくとも3分の1程度の時間短縮が可能になります(作業時間が3分の2になると言う事です)。オフィスを例にとれば、トイレメンテナンスは作業時間の40%を占めますので、大きな作業時間の簡略化になる訳です。

こうした技術的な前進を各メンテナンス毎に積み上げる事で全体の生産性を上げる事が可能になるのです。講習会後にあるカスタマー先を訪問した際に、「日本の技術は世界に比べてどうですか?」と言う質問を受けましたので、「残念ながら(技術が)高いとは言えません」と洗剤の強さを示すpH値に対する認識度(外国ではメンテナンス会社の本社員でこれが出来ない人はいません)やワックス管理には本来必須のワックスの組成(ポリマー90%、レジン5%、その他5%)並びに被膜形成の過程と問題点などを簡単に説明できる人が殆どいない事(これも外国のメンテナンス会社本社員は完全理解しています)などを説明しました。これは各メンテナンス会社の方の責任では決してありません。日本のガラパゴス化が問題なのです。本来、協会がもっと問題にすべきなのです。

ともあれ、3時間ではありますが、世界の情報を少しでも多くの方に届け、この業界全体の生産性が上がる事を願いつつ、講習会を続けています。参加した方々の熱心な様子こそが励みになっています。

講習会後には例のエスコンフィールドへ行き、日本ハム対ソフトバンク戦を見ました。エスコンフィールドは素晴らしかったですね。先ず、球場自体が、大きく、グランドが近いのです。そして、フィールド内を一周出来るようになっており、様々な所に様々な施設がありますので、まったく飽きないのです。各イニングが終わる毎に例の狐ダンスや一寸したクイズやイベントがあり、退屈させません。安っぽいところが全くなく、非日常を味わえるようになっていました。帰りは早めに帰りましたので、混雑にも合わずに済みました。万波選手のホームランも見れましたし、日本ハムが勝ったのも良かったのでしょうね。お薦めです。