日常清掃の時間短縮について | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

この所、講習会や展示会で各地方に出かける機会が増えています。そうした中で、現在の状況を良く尋ねる様にしているのですが、総じて人手不足が大きな問題になっています。「何か問題がありますか?」と聞くと、「人が集まらない!」がどこに行っても真っ先に出てきます。また、最低賃金の上昇も大きな問題で、解決策としては1つは外国人の採用で、もう一つは生産性の向上になるのでしょう。

メンテナンス業は殆ど人手でやるものですので、生産性の向上とは、作業時間の短縮と同義語になります。私の実施する講習会は基本的にこの作業効率化を目指していますので、今更と言う感じなのですが、弊社内で打ち合わせをしていましたら、「弊社の講習会は時間短縮を意図しているとは思えない」と言う意見が出て、ビックリしました。弊社講習会では洗剤使用の基礎知識、トイレメンテナンス・浴室メンテナンス等の水回りや、除菌洗剤・バイオ洗剤・SDGsの考え方等について説明しますが、底辺に貫いているのは、作業の効率化です。即ち時間短縮を効率的に達成するための方法をお伝えしています。例えばトイレメンテナンスでは、弊社のやり方では通常の方法よりも概ね30%の作業時間短縮が可能である事が分かっています(洗剤の方向性と使い分け・汚れの絞り込みと適正器具の使用で出来るのです)。そして、通常のオフィスビルの作業時間の40%がトイレ清掃になりますので、大きな作業時間短縮になると思っています。また、浴室清掃は、削減幅の多いものは70%を超えるのです。しかし、講習会を受ける方から見た場合、弊社講習会は「各メンテナンス方法のやり方を教える物で、時間短縮を目的にしているようには見えない」と言うのです。

確かに、講習会終了後に「メンテナンスで浮いた時間をどう活用すればいいのですか?」と言う質問を受けた事が何度かあるのですが、この質問にはなかなかお答えし辛いのです。何となれば、そこにこそ各社のノウハウが生かせる場所だからです。メンテナンスは支出の80~90%が人件費かその絡みですので、ここの生かし方が各社の腕の見せ所になる訳です。しかし、言われてみるとその通りで、どうすれば、時間短縮が達成できるかに特化した講習会をやったことは確かにないので、これは追求してみる価値が大いにありそうです。来週は札幌で講習会を実施しますが、次のテーマは時間短縮に特化した講習会になるかもしれません。