ワックス管理「床拭きと自動洗浄機」 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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ワックス管理「床の拭き」

 

ワックス管理の続きです。前回は床の除塵について述べました。床を除塵した後は床の拭きが必要になります。しかし、我が日本では床の拭きはあまり行われていないのが現状です。拭き作業はかなり時間が掛る為、多くの場合、適宜(てきぎ)として扱われ、充分実行されているとは言えません(但し、トイレの床などは別ですが・・・)。

一方、世界的には床の拭きはメンテナンススケジュールには必ずと言っていいほど入っています。言い方を変えると、床拭きの為に、業者に頼むと言う感じなのです。下足の文化の我が日本では、土足の場所はある程度汚れても仕方ないと言う諦めの様なものがあるのですが、土足文化の欧米では、土足でも綺麗に保ちたいと言う欲求があり、床拭きの重要性が昔から認識されているのです。

床を掃き(除塵し)、目立った汚れを取ってしまえば、見た目には床拭きをしてもしなくてもあまり変わらない事から、この作業が省かれるのですが、細かな汚れ(ファインミスト)の堆積を起こします。いつも床拭きをしていないと、床汚れが酷くなることから、欧米では床拭きを実践するのです。目で見て判断するのが「お掃除」で、論理性や合理性を基準に考えるのが「メンテナンス」だといつもここで強調していますが、この場合も同様の事が起こっている訳です。

床を拭く場合に通常はモップを使います。そして、残念なことに日本では水拭きが圧倒的に多いのです。何度もここで強調していますが、水拭きでは全体の汚れの80%しか除去出来ません。(しかも、いつも新しい水を付けながらやってです。場合によっては、汚いモップで床に汚れを塗り拡げている事になりかねません。)折角の人件費を使いながら、大きな無駄をしている事になります。100%除去できる(ノンリンス=水拭き不要)洗剤を使うべきです。従来はこうした際には中性洗剤が一般的でしたが、今では必ず、環境対応のハイブリッド万能洗剤をお薦めする様にしています。過酸化水素ベースの「ピロキシー」か弱いアルカリサイドから中性にも戻して使う穀物ベースの「トライベース」です。中性洗剤よりも汚れ落ちが良く、ノンリンスで使用でき、作業効果を最大限まで上げてくれます。

     トライベース

 

モップは綿モップよりも、マイクロモップを使用しましょう。使い勝手も作業効果も上がります。

そして、最大の作業効率アップは自動洗浄機を使用する事です。小さなモップでは100㎡当り16.8分掛かりますが、一番小さな(最近はもっと小さいのも出ていますが)17インチの自動洗浄機でも理論上は4.7分、丁寧に掛けても10.1分です。大きくなるほど作業時間は短くなり、27インチでは理論上2.22分、丁寧に掛けて4.79分(ISSAデータより)です。

モップ拭きと違い、洗剤を出しながら、パッドで擦り、汚水を回収するのですから綺麗になり方が違います。

上記のピロキシーやトライベースであれば、装着させるパッドも白で充分です。従来の中性洗剤では汚れ落ちがイマイチなことから赤パッドが必要でした。この場合は少し、ワックスに傷が出来る為、バフが必要になるのです。しかし、白パッドでの洗浄はワックスに傷を付けませんので、床を綺麗に保つ事が可能になるのです。

NSS(National Super Service) ラングラー1710

 

機械の写真が小さくてスミマセンm(_ _ )mm(_ _ )m

今日はこれから米国へ出発です。年に一度のISSA(International Sanitary Supply Association)大会に出席します。面白いものがあるといいのですが・・・