床の除塵
ワックスの日常管理で非常に重要なのは床の除塵です。数年前にこのブログで伝説のインストラクター『リー・レマスター』の所で書いたのですが、ワックス管理では重要なポイントが2つあり、一つが床の除塵で、もう一つがワックスを塗り重ねる際に、間に何者かを挟み込まない(汚れかアルカリ成分の事)事なのです。彼は透明なプラスチックを使って非常に分かり易く説明していました。
床の除塵では透明なアクリル板(床ワックスもアルカリ樹脂です)に砂を少し撒き、脱いだ靴で上を軽く擦ると言うパフォーマンスでした。簡単に傷が付いてしまうのです。同じことが床でも起こる訳で(床の上は靴を履いたまま擦るので、上記より傷みが激しいのです)、その対策が重要です。
欧米では玄関マットが主流です。床マットは正しく敷くと(入口から3.6m~4.5m)靴の裏の土砂の85%を除去できるというデータがあります。また、室内に持ち込まれる土砂の90%は靴の裏からと言うデータもあるので、マットを敷く事で
0.85×0.9=0.765
即ち小さなマットを管理するだけで、土砂を敷かない場合に室内に入る土砂の8割近く(正確には76.5%ですね)を除去できるのでおいしいメンテナンス方法なのです。日本ではあまり流行っていませんが・・・
ともあれ、床にある土砂の除塵は非常に重要です。ワックス管理をする際に、真っ先に私がするのは、床を素手で触ってもらう事です。手の裏は非常に敏感で、床を直に触ると、床の上にある(見えない)土砂を体感できます。その土砂がワックスを傷める事をシッカリ理解してもらう事が大切なのです。
少し前までは使い捨てのハイジーンクロスを使う方が多かったのですが、この頃あまり見ませんね。この方法は一見良さそうなのですが、広い面積には向きません。ハイジーンクロスは平面な為、土砂をあまり多く抱え込むことが出来ないのです。100㎡以上使用すると、却って取り切れなかった土砂でワックスを傷めてしまいます。元々狭いエリア向きの方法なのです。
マイクロモップがお薦めです。適正な(種類が多くあるので)マイクロモップを使用し、床をシッカリ除塵しましょう。除塵した後、直ぐに床を触ります。手の平に汚れを感じなければ、除塵は旨く行っているという事になります。
勿論次には拭きが必要になるのですが、ここでの洗剤の使用が重要になります。