悪臭の原因と除去方法 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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悪臭の原因と除去方法

悪臭の除去方法は従来は以下の4つでした。

①    除去 ②マスキング ③吸着 ④ニュートライゼーション

 

①    の除去は悪臭の元を取る事で今でも重要です。

②    のマスキングは悪臭を他の強い香りで覆い被せてしまう方法で、芳香剤や香水がこれに当たります。しかし、香りが強すぎる事から現在では下火になっています。

③    の吸着は商品名を挙げて恐縮ですが、キムコやノンスメルなど活性炭などを利用し、臭いの元を濾過してしまう方法です。アメリカの主婦が冷蔵庫の悪臭除去にベーキングソーダを蓋を開けて置きっぱなしにする方法や置き炭などもこれに当たります。

④    のニュートライゼーションは今から25年近く前に米国で開発された方法で、悪臭の元になる分子から酸素を付けたり(酸化したり)酸素を取り出したり(還元したり)し、分子の性質を変える事で悪臭を防ぐ方法です。元はハリケーンなどでやられた麦畑等の穀物からの悪臭を除去するために開発されて方法とされています。飛行機で一斉に撒き散らしていたわけで大掛かりなものだったのですね。これが現在の消臭剤の原理になっています。ニュートライズ(neutralize)、即ち中和する訳です。しかし、これもあくまで対処療法です。

 

さて、根源的に悪臭の除去をするには

A.    除菌クリーニング

B.    バイオクリーニング

が有効です。

バイオ洗剤の消臭効果のところで書きましたが、生活悪臭は有機物に微生物がたかり、生物分解をすることでおきますので、除菌クリーニングは汚れを取りながら、微生物を殺す事で悪臭を防ぐ方法です。

また、(詳しくはバイオ洗剤の消臭効果のブログを見てください)バイオクリーニングは良いバイオが悪臭の原因菌を追い出す事で悪臭を除去します。

除菌クリーニングは衛生的で効果も早く出ます。しかし、長続きしないのが欠点です。また、バイオクリーニングは衛生性が必要な場所では使用できません(医療施設や食物が直に触れる場所)。

この2つを上手く組み合わせる事が重要です。

また、悪臭のする場所を見極める事も非常に重要です。トイレを例に上げると、悪臭の出ている場所がどこからなのかを特定します。例えば、小便器の中(目皿周り)、小便器の下(オダレ石)、床全体、女子和便の床、排水口・・・等、どこが問題なのかを突き止める事が重要です。それが出来ればあとは上記の方法で、適正洗剤を選べば除去出来る事になる訳です。