バイオ洗剤
今週はバイオ洗剤について書いていきます。長くなるかもしれませんね。
バイオ洗剤で大切なことは
バイオ+洗剤
です。バイオだけと言うのは結構あるのですが、消臭効果を狙うだけであればいざ知らず、洗剤として使用するにはバイオだけと言うのでは食い足り何のです。例えば汚れがあるとして、それを微生物に食べさせて除去しようと言うのでは日が暮れてしまいます。バイオ洗剤と言うのであれば、汚れを洗剤で浮かせ、それをバイオに消化させるとか、バイオが出す酵素で洗浄効果を劇的に上げるとかのハイブリッド効果があって初めてバイオ洗剤と呼べるのです。繰り返しになりますが、「バイオ+洗剤」が重要です。
しかし、これが意外に難しいのです。いきなりバイオと洗剤を一緒にすればバイオは死んでしまうでしょう。また、バイオが生き残っていた場合は、今度はバイオが洗剤を食べてしまいますのでいざと言うときに洗剤分が無くなってしまいます。この問題を解決することがバイオ洗剤では最も重要なのです。
御覧の写真のバイオ洗剤群の中のバイオは全て非活性化しています。例えると冬眠したような状態になっているのです。これらのバイオは芽胞菌と言うのを使っており、この種の菌は状況が悪いと殻の中に閉じこもりひたすら耐えるのです。そして状況が良くなると殻からでて活性化します。米国ではタートル(亀)やシェル(貝)と言う渾名があります。希釈タイプでは水で希釈する事で、非活性化させている成分が薄まり(エコライザーでは除菌剤、マイクロマッスルでは界面活性剤)、バイオが起きだします。従って、希釈タイプのバイオ洗剤は希釈後24時間以内に使い切ってしまう必要があります。希釈後の取り置きは効かないのです。使用する分だけ薄める事が重要ですし、余った洗剤は配管に流せば配管内を綺麗にしてくれます(バイオが汚れを食べるので)ので無駄にはなりません。RTU(原液使用)の洗剤では水で薄まる為、同様の事が起こります。
バイオ洗剤の特性は次回にしましょう。
大きく言って
① 抜群の消臭効果
② 作業効率アップ
の2つになります。