名古屋での質問「感染防止洗剤の残留成分が除菌効果をもたらすのか?」
名古屋での講習会で出た質問です。感染防止洗剤の説明に関してですが、この講習会は病院清掃ではなくトイレ清掃でしたので、対象はトイレ用中性洗剤NABC(ナバック)です。この洗剤は4級アンモニウム塩をベースにしており、ノンリンスで使用できます。前々回紹介したように、乾くと安全になるタイプですので、乾燥後触っても大丈夫と言うタイプです。但し、便座の表部や赤ちゃんシートは微妙な肌が触れる場所ですので、ここは水拭きして頂くように説明しています。金属・陶器がピカピカにもなり、消臭剤も配合しているなど、衛生性向上の他にも特徴のある洗剤です。
NABC(ナバック)に限らず、日常的に使う4級アンモニウム塩を使用した感染防止洗剤の環境消毒のプロセスですが、残留物が作用するのではありません。使用した時に、対象微生物の完全不活性化を起こします。残留しつつ除菌効果をもたらし続けるものではないのです。即ち、感染防止清掃後、誰かが触るまで、その表面には対象微生物が存在しないと言うものなのです。たったそれだけと感じるかもしれませんが、清掃後その対象表面を完全に安全にすると言うのは非常に需要な事なのです。
ホルスアルデヒドなどであれば残留成分が有効なこともあるでしょうが、これは強すぎ、環境障害を起こす事から人の居る建物内では使用できない事は同じく前々回述べました。残留成分が安全な事が普段使用する上でとても大切なのです。