土砂のコントロール②・対処的な処置「ダストモップ」 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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土砂のコントロール②・対処的な処置「ダストモップ」

 

今日は土砂のコントロールで対処的な処置であるダストモップについて述べます。かつてのダストモップは綿のワラジ型のモップの鉱油を浸み込ませたものが使われていました。元々ダストコントロール法は米国のベル研究所が開発したとされています。電話会社であったので、数多い交換機が帯電し、埃が多く困っていたところ、布に油を染み込ませて拭いたところ非常に良く取れた所から開発されたとされています。これが床にも転用されたのです。我が日本でも多くのレンタルモップ会社がこのモップのレンタルで大きくなったのは皆様よくご存じの通りです。

しかし、日本のビルメンテナンス業界ではあまり支持されませんでした。鉱油が問題だったのです。米国では床を拭く際には洗剤を使用するのが当たり前ですので、床にこのダストモプを使用する事でうっすらと着く油も綺麗に取れてしまうので問題になりません。この方法は驚くほど細かな土砂まで取り去りますので、効率が良く効果が高いのです。

一方我が日本では下足の文化ですので、土足の場所はある程度汚れても当たり前みたいな意識がありますので、床の全面拭きもあまり盛んではありませんし、拭く際にも水ですので油が取れないのです。そうすると堆積した油が汚れになり、黒ずみを起こす事からこの方法は殆ど使われませんでした。このせいもあって日本ではピカピカの床が少ないのです。

その一方で日本では使い捨ての不織布での除塵が盛んになりました。この方法は狭いエリアは良いのですが、ある程度広い場所をやろうとすると、不織布は表面が少ないため汚れを抱えきれずに却って土砂を引きずる事で床を傷つけてしまうケースが多く見られます。この方法は狭いエリア向きなのです。

マイクロモップを使用しましょう。マイクロモップはダストモップ用、水(洗剤)拭き用、両用とありますが、ダストモップとして使用するにはダストモップ用か両用を使用します。マイクロモップは繊維が細かく、表面積も多いので、土砂を効率よく取ってくれます。この効果を知る最も手早い方法は手で床を触る事です。

最初に床を触って土砂がどの位あるかを確かめます。その後、ダストモップを掛け、直ぐにその場で床に手を触れ、土砂が除去されている事を確かめるのです。手の感覚は非常に鋭敏で、細かな汚れやそれが除去されたことを感じます。この方法がダストモップを定着させる最も良い方法だと思っています。

               今の両用マイクロモップ

かつてのタイプのダストモップ