便器の構造/困った汚れ | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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便器の構造/困った汚れ

 メンテナンスを効率化する為の第一歩は「素材を知る」になります。メンテナンスをする対象を良く知らなければとても効率化は出来ません。トイレメンテナンスで最も大変で重要な場所は言うまでも無く便器です。便器の構造を考えてみましょう。
 便器は(殆どのものが)陶器で出来ています。その陶器には釉(うわぐすり)が付いています。釉はガラス質です。ガラスは硬くてツルツル(難しく言えば硬質で滑性が高い)しており、汚れが付きにくく、ついてもすぐに取り去る事が可能です。便器内に便や尿が出ても(場合によっては嘔吐や血液・体液が出ても)、水で流してしまえば、簡単に綺麗になってしまいます。そして、その他もプラスティックやクロームメッキされた金属で出来ていますし、床も概ね水洗いが可能です。即ち、トイレルームは基本的に汚れが付きにくく、ついてもすぐ取れるように、作られています。原理・原則論からいえば、トイレルームは清掃し易い場所のはずなのです。
 しかし、何事にも例外があり、大勢の人が利用する業務用のトイレには付き易く、一度ついてしまうと中々除去出来ない汚れが2つあります。
尿石と水垢です。
 この2つが業務用トイレの問題の殆どの元になっています。言い方を換えれば、この2つを叩いてしまえば、トイレメンテナンスが楽になる事になります。