今回のお話は、人物が特定されない為に年齢も時期も全てフェイクで書いてゆきます。過去のお話です。
登場人物
琴美ちゃん・・今回の主人公。３０歳のヘアメイクアーティスト。
浩二・・・30代のお笑い芸人で、琴美ちゃんの彼氏。最近売れてきた。
浩二の妻・・浩二の携帯から、琴美ちゃんの他に２名の浮気相手を見つけ、いても経ってもいられない。現在妊娠中。
エイジ・・パンダの２０年来の友人。女優・モデルさんを手がけるヘアメイクアーティスト。琴美ちゃんが所属する美容室のオーナー。ヒゲマッチョな男性と猫っぽい女子と観葉植物が好き。
※このブログは様々な女性の人生の一部を、私が本人に変わって書いています。
よろしければ他のシリーズも合わせて、読んでみて下さい。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生
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浩二からの着信を見て
なんだかゲンナリした。
この手の男は
自分に自信があるのか
思った通りに動かないと嫌なのか
ちょっとメールの返信がないだけで
すぐに電話をかけてくるタイプが
多いように思う。
エイジ
「メールしてきた直後にこれなら
出るまでかけてくるかもね。」
私
「だからって流石に
琴美ちゃんもいる横で
出るわけにはね。」
そう思っているうちに
着信が止まった。
かけ直すわけにもいかないので
ひとまず携帯を置いた。
エイジ
「・・もしやとは思うけど
この後
琴美ちゃんに電話なんて・・」
……。
私
「……いや、私が出ないからって
代わりに琴美ちゃんになんて
そんな安易なこと・・
ありえるね。」
エイジ
「ありえるよ。」
2人で顔を合わせると
ちょうど琴美ちゃんが
席に戻ってきた。
私
「琴美ちゃんあのさ
今、携帯はバックの中？」
琴美ちゃん
「はい、そうですけど・・」
エイジ
「念の為に確認だけど、
浩二さんから
連絡きたりとかしてる？」
琴美ちゃん
「…？いや、流石にもう・・」
そう言って
琴美ちゃんがバックの中にある
携帯を覗き込んだ。
琴美ちゃん
「え」
ん。
え？
琴美ちゃん
「…LINEが入ってました。
浩二さんから。」
エイジ
「…やっぱり。
あれだけもう
連絡しないって言ってたのに…
まぁ、きっとなんか
アクション起こすんじゃないかって
思ってたけど…」
私
「それで…なんて入ってたの？」
琴美ちゃん
「…読みます。
（久しぶり。
体調はどうですか？
あらためて謝りたいし
話したいこともあるから
電話出来ないかな。
あと、このことは
誰にも言わないでほしい。）
って書いてますね。
もう言っちゃいましたけど。」
私
「あいつ・・・
またこんな勝手な内容を…」
予想はしていたけれど、
なんだか本当に
イライラする男だな。
私は琴美ちゃんの顔を
チラリと見た。
私
「…これを読んで琴美ちゃんは
どう感じるの？」
琴美ちゃん
「……話したいことって
なんなのかなとは…
思ってしまいますね。」
…だよね。
だって琴美ちゃんにとって
浩二は、
まだ好きな人。
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