※今回のお話は、人物が特定されない為に年齢も時期も全てフェイクで書いてゆきます。過去のお話です。

 

登場人物

琴美ちゃん・・今回の主人公。30歳のヘアメイクアーティスト。

浩二・・・30代のお笑い芸人で、琴美ちゃんの彼氏。最近売れてきた。

浩二の妻・・浩二の携帯から、琴美ちゃんの他に2名の浮気相手を見つけ、いても経ってもいられない。現在妊娠中。

エイジ・・パンダの20年来の友人。女優・モデルさんを手がけるヘアメイクアーティスト。琴美ちゃんが所属する美容室のオーナー。ヒゲマッチョな男性と猫っぽい女子と観葉植物が好き。

 

※このブログは様々な女性の人生の一部を、私が本人に変わって書いています。

よろしければ他のシリーズも合わせて、読んでみて下さい。

 

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生

『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

 


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僕と付き合って

みませんか。

 

 

 

 

なんでしょうこの男。

 

 

なんでしょうこの発言。

 

 

この、一億総ぽかんにさせる

こんなワードを言える男が

 

この世にはいるんです。

 

 

 

そしてその言葉は

 

世界で自分だけに

言ってくれたのではないか。

私はこの人に

選ばれたのだと思う女性も

この世にはいるんです。

 

 

そんな女性たち

見てますか。

 

 

 

こんな男に選ばれて

嬉しいですか?

 

 

 

これを受け入れて

お花畑が完成した時

地獄の入り口ですよ。

 

 

 

 

奥さんがいて、

私の妹分に手を出した男が

 

その職場の上司が

お手洗いにこそ行っているが

同じ空間にいて

 

そしてたった今

彼氏がいると言った私に

 

 

そんな発言をする。

 

 

 

もう、

病気確定。

 

 

 

 

というかもはや、

奥さんと琴美ちゃん。

 

こんな男を好きになるのは

なぜ?

 

 

なんというか、

ネタにもならない。

 

笑えるはずもない。

 

 

 

 

 

浩二の発言の後、

私は怒りでも笑いでもなく

 

 

 

無。

 

 

 

「浩二さん、

 この流れでそのセリフ

 よく言えましたね。

 

 この状況だと冗談にしても

 引くレベルですけどね。」

 

 

 

浩二

「この流れだったから

 言ったんです。

 運命だなって思ってしまって。」

 

 

 

 

は?

 

 

 

出た!運命!

 

きっと琴美ちゃんも

こんな類のことを

言われてしまったのだろう。

 

 

 

「浩二さんが見境ないとは

 ずっと思っていましたが

 流石に私に言うのは

 相当様子がおかしいですよ。

 

 さっき、奥さんと話した後ですよ?」

 

 

 

浩二

「奥さんとはもう別れます。

 だって僕の子供じゃないんですよ。

 

 いやそれに、僕思ったんです。

 

 僕みたいなダメ人間には

 パンダさんのように

 道を示してくれる人が必要だって。

 

 パンダさんと一緒なら 

 もう少しマシな人間に

 なれると思ったんです。」

 

 

 

 

いや、私にあなたは必要ないです。

 

 

マシな人間になりたいなら

自力で頑張れ。

 

 

人任せなうちは

全然マシじゃない。

 

 

あと私、

ダメ人間と付き合うなんていや。

 

 

人を傷つけた人なんていや。

 

 

愛のない人なんていや。

 

 

 

 

浩二

「今まで僕はやっぱり 

 調子に乗ってるところありました。

 

 女性の方から来てくれたり

 告白して

 断られることもあまりないし。」

 

 

 

おい。

 

話せば話すほど

イライラするからやめて。

 

 

 

そこへ、

エイジが戻ってきた。

 

 

 

エイジ

「お待たせー、さぁ

 帰ろうか。」

 

 

 

浩二

「パンダさん、家どこですか?

 タクシーで送ります。」

 

 

この後に及んで

まだこんなことを言う。

 

 

 

エイジ

「あ。パンダは近所だから

 大丈夫。」

 

 

 

エイジよ。

 

さすが長年のお付き合いね。

 

 

 

私たちの住まいは

全然近所じゃない。

 

けれど瞬時に何か

悟った様子だった。

 

 

 

 

浩二

「…もう少し、

 話したかったですが…」

 

 

 

そんな浩二の顔を見て

 

 

私はニッコリ笑った。

 

 

 

 

 

「ひとまず

 

 何があろうと

  無理です^^」

 

 

 

 

私はエイジの腕を引いて

お店を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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