※今回のお話は、人物が特定されない為に年齢も時期も全てフェイクで書いてゆきます。過去のお話です。
登場人物
琴美ちゃん・・今回の主人公。３０歳のヘアメイクアーティスト。
浩二・・・30代のお笑い芸人で、琴美ちゃんの彼氏。最近売れてきた。
浩二の妻・・浩二の携帯から、琴美ちゃんの他に２名の浮気相手を見つけ、いても経ってもいられない。現在妊娠中。
エイジ・・パンダの２０年来の友人。女優・モデルさんを手がけるヘアメイクアーティスト。琴美ちゃんが所属する美容室のオーナー。ヒゲマッチョな男性と猫っぽい女子と観葉植物が好き。
※このブログは様々な女性の人生の一部を、私が本人に変わって書いています。
よろしければ他のシリーズも合わせて、読んでみて下さい。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生
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浩二はまた
しばらく黙っていたが
小さな声で一言
すみません、と呟いた。
浩二
「僕はまだ
父親になる資格も覚悟も
ないんです…
だから尚更
血の繋がっていない子供を
愛することなんて…
赤ちゃんのうちは良くても
大人になったら…」
私
「…覚悟の話をするなら
それって
赤ちゃんに対してじゃなくて
奥さんにも同じでは・・
子供が大人になった時のことを
そこまで考えられるなら
なぜ今の奥さんの人生を
大切に思えなかったのか
それが残念で・・。」
浩二
「すいません・・」
私
「謝るべきは
私やエイジではないですよ。
父親になる資格や覚悟は
自分次第だと思うので
浩二さん自身が
出来ないと思うなら
そうなんでしょうから…」
浩二の答えに
期待などしてはいなかったが
それでもなんか
がっかりする。
さぁもうそろそろ
これ以上広がりようのない話を
ここで続けていても仕方がない。
私
「浩二さん
私がここにきた目的は、
琴美ちゃんのことだけです。
正直あとは、
浩二さんと奥さんの問題です。
琴美ちゃんのことは
私とエイジが
なんとかしますから」
浩二
「…はい…」
私
「…私たちにできるのは
ここまでです。」
浩二
「…はい・・・」
エイジ
「じゃあ帰る前に一旦
お手洗いに行ってくるよ」
エイジが席を立ち
私は自分の携帯を開いた。
別に誰からも
連絡はきてなかった。
浩二さん
「パンダさんって、
彼氏いるんですか？」
は？
よくこの空気で
そんなお気楽な質問出来るな。
私
「なんか急な質問ですね。
いますよ。」
浩二さん
「パンダさんが好きになる人って
どんな人ですか。」
なんでここで私が
浩二の質問に
答えなければいけないんだ。
と思いつつ、
特に答えない理由もないので
答えた。（真面目。）
私
「知的で変わってる人。
友達付き合いが
あまり多くない人ですかね。」
浩二さん
「…それはまた…
独特な好みで…
お笑い芸人では、
誰が好きですか？」
あなた以外。
と言いそうになってやめた。
私
「素敵な芸人さんは
沢山いると思いますけど
カズレーザーさんですかね。
あの方はお友達が
多そうですが。」
浩二
「なるほど…」
そして。
目の前にいるおバカさんは
言うのだ。
浩二
「あの。
僕と
付き合ってみませんか？」
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