※今回のお話は、人物が特定されない為に年齢も時期も全てフェイクで書いてゆきます。過去のお話です。
登場人物
琴美ちゃん・・今回の主人公。３０歳のヘアメイクアーティスト。
浩二・・・30代のお笑い芸人で、琴美ちゃんの彼氏。最近売れてきた。
浩二の妻・・浩二の携帯から、琴美ちゃんの他に２名の浮気相手を見つけ、いても経ってもいられない。現在妊娠中。
エイジ・・パンダの２０年来の友人。女優・モデルさんを手がけるヘアメイクアーティスト。琴美ちゃんが所属する美容室のオーナー。ヒゲマッチョな男性と猫っぽい女子と観葉植物が好き。
※このブログは様々な女性の人生の一部を、私が本人に変わって書いています。
よろしければ他のシリーズも合わせて、読んでみて下さい。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生
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周りのお客様に
会話が聞こえないために
個室に移動した私と浩二。
個室というか、
パーティールームみたいな場所なので
奥の方には厨房があって
こちらからはスタッフの方が見える。
浩二
「エイジさんが来るの、
待たなくていいですか。」
私
「到着までに
あと３０分はかかるらしいので
妊婦の奥さんを遅い時間まで
起こしてしまうわけには…」
浩二
「たしかにそうですね。
わかりました・・」
それから浩二が
奥さんに電話をかけた。
浩二の妻
「もしもし？どうしたの？
外出中に電話なんて
珍しい・・・」
奥さんはすぐに出た。
女性らしくて、
綺麗な声だった。
浩二
「実は・・
話したいことがあるんだ。」
浩二の妻
「何よ改まって、怖いよ。」
浩二
「いや、怖い話じゃないよ。
家に帰ってからでもいいんだけどさ
今実は外にいて
そこで結構色々思うことがあって
・・なんかこれまで・・
すごく迷惑かけてきたなって。」
浩二の妻
「え？どういうこと？
急に電話でこんな話、
やっぱり怖いよ。
なんか、テレビの収録？
それとも先輩が側にいるの？」
芸人の妻は
こういう風に考えるのか。
へぇ、なんて
ちょっと感心したりして。
浩二
「いや違う。
なんていうか、
これから生まれる子供のこととか
そういうのも考えていたら
今色々迷惑かけてしまってるけど、
過去の自分の話とかも含めて
全部聞いてもらった上で
改めてこんな俺で大丈夫なのかとか
判断して欲しい。」
浩二の妻
「えー、なんか怖いよ。
いやだいやだ。
怖い怖い怖い。」
なんか思うように話が進まない。
奥さんの反応もわかるが
怖い怖い言わないで
どうか一旦聞いてください。
と、声を発しそうだった。
これまでもこういう感じで
2人はちゃんと
話し合いが出来なかったのかな。
余計なお世話を考える。
浩二
「聞いてくれないと
話が先に進まなくて・・」
浩二の妻
「そうだけど、
何を言い出すんだろうって・・」
浩二
「いやだから・・
まずは俺のことっていうか・・」
浩二の妻
「浩二のことなら、
わかってるけど…」
浩二
「でも、このままじゃ
ダメだと思ったから…」
浩二の妻
「急にどういう風の吹き回し？
まぁ、ひとまず
今付き合ってる人がいるなら
全部生産して
あの美容師の子のご両親にさえ
会わせてくれたら
私は一旦それでいいから。」
浩二
「その、付き合ってる人
って部分の話なんだけど・・」
浩二の妻
「何よ・・」
はぁ、
やっと聞く気になってくれた・・
浩二
「俺さ・・今まで結構
浮気とかばっかりしてて
だけどその度に結局は
許してくれたのはなんで？」
浩二の妻
「・・それは…
やっぱり一緒にいても
テレビ見てても面白いから…
一緒にいる時は
恋愛対象として好きだし
テレビの時は、ファンなの。
だからモテるのは
仕方ないのかなって。
今まではそう思ってたよ。」
奥さん・・
本当に浩二が好きなんだ。
浮気を繰り返す男性を
許せる気持ちが私には
なかなかわからないのだけど
それが愛なのか
諦めか。
この気持ちはきっと
人それぞれなんだろうな。
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