※今回のお話は、人物が特定されない為に年齢も時期も全てフェイクで書いてゆきます。過去のお話です。

 

登場人物

琴美ちゃん・・今回の主人公。30歳のヘアメイクアーティスト。

浩二・・・30代のお笑い芸人で、琴美ちゃんの彼氏。最近売れてきた。

エイジ・・パンダの20年来の友人。女優・モデルさんを手がけるヘアメイクアーティスト。琴美ちゃんが所属する美容室のオーナー。ヒゲマッチョな男性と猫っぽい女子と観葉植物が好き。

 

※このブログは様々な女性の人生の一部を、私が本人に変わって書いています。

よろしければ他のシリーズも合わせて、読んでみて下さい。

 

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生

『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

 

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浩二の言葉には

少なからずドキッとさせられたものの

琴美ちゃんの周りには仕事柄

そういう風にサラッと

女性が喜びそうな言葉を言える人は多い。

 

しかも周りは美容師の男子たち。

 

 

きっと浩二も

リップサービスの上手い人なのだろうと

時に意識しすぎることもなく

その3週間後も、

浩二はお店にやってきた。

 

 

浩二

「琴美ちゃんって

 お客さんと飲みに行ったりとか

 そういうのしちゃダメなの?」

 

 

スタイリングの仕上げに入ろうとした時

浩二がおもむろに質問してきた。

 

 

 

琴美ちゃん

「ダメとか決まりはないですけど・・

 まぁ、お客さんとはいかないですね。

 何かあったら

 お店としても・・なんというか・・」

 

 

浩二

「でも、誘われたりしないの?」

 

 

琴美ちゃん

「あー、こういう職業は

 男の子の人たちの方が

 圧倒的にモテるんで

 

 彼らは女性のお客様に

 かなりお誘いいただくらしいですね。」

 

 

浩二

「へぇ・・ってなんだか

 うまくはぐらかされてるなぁ。」

 

 

 

琴美さん

「ふふふ。でもそんなことより 

 浩二さんの方が

 出待ちのファンの方とかに

 声かけられたりして

 結構色々ありそうじゃないですか?」

 

 

浩二

「俺たちの方こそ

 そんなことして、

 ファンの子に暴露されたら

 大変だからさ、なかなかね。

 

 派手な世界だけど

 実際は孤独で、寂しいもんだよ。」

 

 

琴美ちゃん

「あぁ、それはわかりますよ。

 

 私も撮影の現場仕事が多いので

 その打ち上げとかに参加する機会が

 結構多いんですけど

 

 前の彼氏とかには

 すっごく誤解されたりして・・・

  

 そういう賑やかな場所から

 うちに帰った時って

 なんかすっごい寂しいっていうか・・」

 

 

 

浩二

「そうそう。

 

 なんか俺たちって、

 気が合うと思わない?」

 

 

 

琴美さん

「ふふふ」

 

 

 

浩二

「今度さ、エイジさんとかも一緒で

 みんなで飲もうよ。」

 

 

琴美さん

「あー。それはいいですねー」

 

 

 

 

そんな展開から1週間後、

若手俳優さん経由で

エイジさんに連絡があり

仕事帰りに、

本当に飲みに行くことになった。

 

 

琴美さんはそこで

浩二と初めて連絡先を交換し

その後2人で会うようになり

 

 

その1ヶ月後

付き合いが始まった。

 

 

その頃には琴美さんの方が

浩二のことを好きになっていた。

 

 

 

 

しかし浩二の方は、

多少売れているお笑い芸人。

 

 

収録そのものも忙しいが

先輩や後輩からのお誘いも多く

いつも会えるのは深夜帯。

 

 

琴美ちゃんの仕事も

一般職に比べたら仕事の終わり時間は

かなり遅い方ではあるが

それでもたまには

もっと早い時間に会いたかった。

 

 

 

 

付き合い始めた頃

私がお店に行った際、

琴美ちゃんからは

彼氏が出来たと報告があった。

 

相手は芸人さんと聞いて

もちろん相手の名前を聞くような

そんな野暮はしなかった。

 

 

「へぇ、でも売れてるなら

 例え休みの日が一緒になったとしても

 なかなか外でのデートが

 しづらいのかな?」

 

 

エイジ

「あら。芸人さんって

 そういうの気にするの?

 俳優さんや歌手なら多少

 事務所から言われそうだけど・・」

 

 

琴美ちゃん

「いや、事務所から言われてるらしいです。

 

 今が大事な時期だからって。」

 

 

「そっか・・そういうもんなんだね・・」

 

 

 

琴美ちゃんの話は

私の身近にはあまりないケースで

聞きながら、

あまりピンときていなかった。

 

 

 

 

 

※今日のうちにもう1話続きます。

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