年中さんの女の子、Sちゃんは、2月の後半からピアノ科に入会。
お母様から、
「この子、恥ずかしがってちゃんと挨拶をしないんです。ビシビシ言っていただいて結構です」
と言われるものの、人間関係が出来ていないうちからビシビシ言っても、いいことはないので、
こちらから挨拶をして、2,3回は挨拶するよう促し、それでしなければ、ささっとレッスンを始める、と言う感じでレッスン数回。
それでもいつも、ピアノに合わせてのご挨拶は出来るので、そっちはリズム遊び感覚なのでしょうね。
今日も、来たときはちゃんとあいさつ出来ませんでしたので、レッスン開始。
ところが終わった後、自分から、
「ありがとうございました!」と突然はっきりご挨拶。
そして靴を履いて振り返るとさらに、
「ありがとうございました!さようなら!」とご挨拶。
「上手にあいさつ出来るね、さすが、今度おおきい組さんになるだけあるね」と言うと、元気に帰って行きました。
どういう心境の変化でしょうね。
レッスンでも、集中力が徐々についてきました。
以前は2,3分もすると目が泳ぎだすので、そのたびに場面を変えて対応していきましたが、徐々にその間隔が延びてきています。
以前、心理学の勉強をしたときに、その先生が、
子育ては時限爆弾のようなもの、
とおっしゃっていました。
その時は何度言っても効き目がないようだが、それは、いつかはわからないけれど、ある時突然効果を表しだす、ということです。
本当に、即効性はなくても、しつこくしつこく言い聞かせていれば、
ちゃんと本人の体に徐々にしみ込んで、ある時ちゃんと出来るようになる、それはいつかはわからない、成人になってから効果が出るものもある、でもかならずいつか効果が出るものだから根気よく向き合うのだと
、
それは自分の成人した子どもを見ていても思います。
なかなか若いうちはそんな呑気なことは思えませんでしたが、
子どもたちへのレッスンでも、大人になったときに音楽が支えてくれたり助けたりしてくれる、そこから逆算して今があると思っています。