淡い恋心
つづきです
Sくんの1話目はこちら
出会ったときからタイプな見た目で
惹かれていたSくんと仲良くなれて
やっとできた初デート
そこで告白しようと意気込んでいたけど
できずに終わって…
帰宅後、ウジウジ悩んでいても
仕方ないと思って
意を決した私
今日はありがとう。
電話してもいい?
と彼にメール
すぐには返事こないかなと思っていたけど
案外早くOKの返事が来て
携帯を操作する手が
震える…
プルルルルル…
もしもし?
もしもし
今日はありがとね
電話、急にごめんね
ううん
どしたの?
少し冷たい感じの声
…
ほんとはさ
会ってるときに言おうと
思ってたんだけど……
その声に言い淀んでしまう
うん?
もうさ、
バレてるよね?
え?なに?
ここまで来たらと、腹を括って言う。
…Sくんのこと好きなんだ
あー…
絶対困っているという感じの彼
もうこれはダメだと思った私
わ、ごめんね
変な感じにしちゃって
…
ただ伝えたかっただけだから
…うん
なんかこちらこそ
ごめん
いやいや、こちらだから
またさ、飲み行ったりしようね
うん、そだね
そんな感じで話は終わって
3分くらいの通話。
雰囲気でもう無理と思ってしまったから
相手の気持ちに敏感な私は
それ以上、押すことはできず諦めてしまった。
今でもこのときのことを思い出すと
もう少し頑張れたんじゃないかと
切ない…
でも、
このときの私は思いもよらなかったけれど
数年後に彼と再会して
もっと深く彼のことを
知ることに…
つづく