賞味期限の手前で立ち尽くす
自動ドアが開くたび
ボクの世界にノイズが滑り込んでくる
陳列棚に並ぶペットボトルは
どれも冷徹にボクをを拒絶していて
その規則正しさが
ボクのぐちゃぐちゃな自尊心をあざ笑っている
”温めますか?”という問いかけに
ボクは首を振るのが精一杯で
冷えたパスタサラダを抱えて
賞味期限切れ間近の自分をレジに差し出す
惨めなわけじゃない。
ボクはただ
この最低な夜をボクにふさわしい方法で
愛しているだけ…
“ありがとうございました” その定型句が
耳の奥で不自然に反響して離れない
日常なんて
一皮剥けばこんなにも薄情なプラスチックの味
さっきからボクのことを
カーブミラー越しに見てる
キミのその同情という名の暴力が
ボクを一番傷つけるって
まだ気づかないのか?
……ほら、また最初から読みたくなってる
キミはもう、この青白い光から逃げられない
誰にも踏み荒らされないボクの教会から…