洗えば使える泥名言 | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

漫画家、西原理恵子画伯がその波瀾万丈の

 

半生のなかで文字通り「体を張って」獲得した

 

身も蓋もない「名言」の数々をインパクトある

 

手書きの筆文字で書き、それに解説を加えて

 

まとめたものが本書です。

 

 

 

 

 

漫画家、西原理恵子画伯。僕が西原画伯の

 

ことを知ったのは2004年6月13日に放送された

 

『情熱大陸』(毎日放送(MBS)系列)を偶然拝見し、


「なんじゃこのオンナはーー!!!!」


とブラウン管の前でノックアウトされて以来、現在に

 

至るまで敬虔なる「サイバラ教徒」を自認しております。

そこから時は流れて幾星霜。今回西原画伯が

 

上梓した本書『洗えば使える泥名言』(文藝春秋)は

 

西原原画伯の波乱万丈の半生―実父はアルコール

 

依存症に始まり、「ニューお父ちゃん」こと西原画伯を

 

溺愛して止まなかった継父はギャンブル依存症で

 

借金を重ねた末に美大受験の前日に自死を遂げ、

 

さらには元夫であり、2007年3月20日に腎臓ガンで

 

この世を去った鴨志田穣氏も重度のアルコール依存症。

西原画伯自身も地元高知の高校を退学となり、

 

大検を経て武蔵野美術大学に進学するも、学費や

 

生活費を稼ぐのために、在学中からミニスカパブで

 

ホステス、成人誌での「カット描き」などで糊口を凌ぐ

 

日々を経て『ちくろ幼稚園』(『ヤングサンデー』)で

 

デビューを果たし、現在に至るという話はあまりにも

 

有名であります。

本書について、西原画伯は自身のブログ

 

『銭の花はどこに咲く。さいばらりえこの太腕繁盛記 生(なま)』

 

にエントリーされた記事『洗えば使える泥名言(2016年09月01日)』(http://ameblo.jp/saibararieko/entry-12195591403.html)

 

にて、

「最初は 泥だらけの名言 て、付けられて、そんな尾崎豊臭いのやめてくだせええええ! で、こちらに着地。でも担当さんなんかに言わせると、割りとユルいタイトルの方が広くうけるんだって。 翼の折れた名言 とか 傷だらけの名言 とか 鏡の中のマリオネットの名言 とか。」

とのことです。

西原画伯が


「すいません、、新刊です。げひんです。」(引用元は前述)


とご自身でおっしゃるように、掛け値なしの下品さは本書の

 

中でも健在でございます。で、その一節をご紹介すると


「前科とお金、どっちが大事?」


「前科なんていくら増えてもいいじゃない。お金が儲かるんですよ」


などの名言をおっしゃった同時西原画伯がバイト

 

していた白夜書房の編集長氏。

「半分も払ったのに」


とおっしゃったのは数々の伝説を持つ雀士・小島武夫先生。

そして、


「病気は作んなきゃ」


と西原画伯におっしゃったのは「包皇」あるいは

 

「タカスのかっちゃん」として「サイバラ教徒」の中では

 

お馴染み、高須クリニック院長の高須克弥先生…。

本書に掲載されている言葉の数々はまさに「劇薬」で

 

ありますが、歴史上の偉人やビジネスの成功者の名言

 

などではなく、本書の中に掲載されている言葉の数々

 

こそが現在の西原画伯を作り上げ、人生の糧となった

 

ことはいうまでもありません。

西原画伯のマンガ同様、活字の(描き下ろしのカットも

 

収録されている)本である本書もまた、笑いながら

 

読み通すことができ、どうしようもない人生の局面で必ず

 

役に立つ。そんな内容の一冊でございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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