magicwayさんのブログ -7ページ目

中絶手術8

麻酔が入り、数を数えるよう指示がありました。


頭上にいる看護婦さんが、私の顔を覗き込んで見ていました。


溜息にも似た深呼吸をして、数を数え始めました。



1、2、3、4、………10?!
10まで数えました。
目もパッチリで私は麻酔が効かないのかな…と思いながら続けて数えました。


記憶があったり、手術中の会話が聞こえたり、麻酔が効かなくて痛い思いをされた方のブログを思い出しました。



11、12、13、14………20??!
20までも、まだまだ余裕で数え終わりました。



私、大丈夫なの???
これはもしかして、色んなブログでみた麻酔が効かないパターンなのかな?と不安になってきました。




「眠るまで数える……」
その時、私にできることはそれだけでした。



21、22、23………
23辺りで、グランっと電気が揺らいで見えてきました。
頭が回るような感じでした。



それでも、まだ数えれる……




26、27………
だんだん目の前が白くなり、自分の声だけが耳に残るようになってきました。



自分の声でさえ、心地よくなり、プールの中で話しているみたいに聞こえはじめました。



29、30、31、32………




赤ちゃんへ贈る最後のララバイ。





……34辺りで目の前が真っ白になり、声も記憶も微かに遠退いてきました。



静かに目を閉じて、



………そこから一気に眠りに落ちたのだと思います。





数えていたとしても35、36までかな。






私には、そこからの記憶がありません。






赤ちゃん、さようなら









ごめんね、ごめんね、ごめんなさい。








いつか会いに行くから待っててね。

中絶手術7

中絶手術は4番の部屋ですると、誰かのブログで見ました。

でも私の行った病院は違いました。


冷たい手術台に上がり、待つこと10分。

もうすぐ先生が来ますから…と看護婦さんが教えてくれました。

途端に脈拍数が上がり、自分では緊張していないつもりだったのに、看護婦さんに怖いよね?って声を掛けられました。

怖いのは、赤ちゃんをこれから殺してしまう私自身です…とも言えず頷きました。



自分でも身体が強ばってきているのが、わかりました。




麻酔の注射をしたら、声を掛けるので先生に聞こえるように大きな声で1~10まで数えて下さい。

もし、10を超えたら眠るまで数を続けて数えて下さい。


そう説明を受け終わった頃、看護婦さん3人と先生が治療室へ入って来ました。

手術台の高さが上がり、頭に1人、左右に1人ずつ、足元に看護婦さん1人と先生がつきました。


これから麻酔をしますので、数を数えてください。


身動き出来ない身体、逃げ出したい思い、暴れるものなら力で押さえ付けるというように並んだ看護婦さん達を見渡し、大きな声で数を数えました。



時刻は9時50分。

一生記憶に焼き付く光景になりました。

中絶して…

自分を納得させるように、たくさんメリット、デメリットを並べています。

デメリットが多いから中絶を選んだ。

その答えが揺らぐ………


確かに出産まではできると思った。

ギリギリまで働いて、産休がもらえる会社かわからないけど、もらえるように相談しようとも考えた。

出産費用は返ってくること位わかってる。

児童手当だってもらえるだろう。



心配なのは、そんな目先のことではないんだ。








でも、子供が欲しい。



いま猛烈に子供を無事出産して我が子を抱き締めたい!







中絶をして、わかったことがたくさんある。



こんな思いをしなくてもいい人は幸せだと思う。



でも、私はこの体験を活用して赤ちゃんが教えてくれたことを守る。










赤ちゃんは3センチだったらしい。

毎日1ミリずつ成長していたみたい。

少しの間、ママになれた。


本当に少しの間だったけど、お腹に命が宿ったこと、忘れたりなんかしない。



最愛なる未希の為に。