「当たり前ってお前なぁ・・・」

自信満々の自称魔法使いに健は困惑した。

生まれてこの方魔法使いやら超能力やら理解できない物は信じないたちだった健なのだから。

そんな健を差し置いて、アリスは食い物をあらかた食い尽くしていた。

「ぷはー!美味しかったわ!」

「・・・何か言う事は?」

「んーと、少し足りないわね?」

「ご馳走さまだろうが!贅沢言うなバカアリス!」

そんな怒声が深夜の氷山家に響いていった。




そんなやり取りから5時間後。

健は台所に立っていた。

欠伸を噛み殺しながら、昨日のアリスから受けた説明を思い出していた。



『魔法使いの世界?』

『そう。この世界と並行して存在する魔法使いの世界よ』

『魔法使いに並行世界・・・随分ファタジーだな』

『実際ある物はフィクションじゃないの。私達の世界はスクエルって言うの』

『スクエル・・・』




「スクエルって何だよ・・・。しんじらんねぇ」

スクランブルエッグを作り終えた健はつぶやいた。


次回更新に続く

今回は短めですね
第二章「漆黒の少女と忍者娘」




学校で度重なるリンチを受けた7月25日。
その翌日午前3時。


俺は目の前の事態をまだ理解出来て居なかった。

「いやぁ~。参った参った!あんたが治療してくれなきゃ、死んでたわ~!」

「・・・何でピンピンしてんだよ。お前」

そう。昨日俺の部屋に倒れていた少女、まぁこいつだが、一応傷の手当てと縫合はしてやり、俺のベットに寝かせた所までは覚えている。
         何故縫合技術があるのかは秘密だ。           しかしだ。治療した身で言えた義理じゃないが、こいつは死にかけだったはず。

ましてや、一日で直る傷では無かった。

しかし・・・。

「あぁ。自己紹介が遅れたわね。私、アリス!よろしくね!」

勘弁してくれよ・・・。





氷山 健が謎の少女、アリスとの接触を果たした頃。

風の吹き荒れる高圧電線塔の上から氷山家を見つめる影が一人。

「また厄介な所に逃げ込んでくれたにゃ・・・」

月に輝く金の長髪をなびかせて、闇に溶ける漆黒の服を纏い少女は呟く。

「全く・・・独占で動かれて困るのはこっちにゃ」

そして少女は空に跳んだ。






「ハァ?魔法使いだぁ?」

「もごもごもご!もごもごっ!(何言っての!当たり前じゃない!)」

「口の中の物は全部食って喋れ!」

自称魔法使い、アリスが早い朝飯、いや夜食を食べたいと抜かしたので、残り物炒めを提供した所だある。

「何度もそうだって言ってるじゃない」

緑茶で口を開けたアリスが胸を張って答えた。



次回更新に続く


毎度毎度読みにくくてすみません・・・
先程のは誤上げなので本編はこちらです



「半分でいい」
そういった楓はパンを半分だけ割って返してきた。

「食わないのか?お前の分なのに」

「私は貴方の半分で良い」
そう言って楓はパンを頬張った。



音無との食事が終わり、教室に戻る。

はずだった。

「「「やっぱり殺す!」」」

またもや現れる男子群。
その手には武器が握られていて・・・。

俺の記憶はここで途切れる。




鈍痛で目を覚ますと既に放課後になっていた。
どうやらリンチの後に気絶したらしい。

ボロボロの体を引きずりながら、俺は夕闇の帰路に足を向けた。



学校から歩いて16分。
小高い丘に建つ自宅に帰って来た。

「し、死ぬ・・・」

度重なるリンチの痛みに軋む体に鞭打ち、自室の扉を開けた。


そこに横たわる血まみれの少女。

「・・・は?」

これが彼女との最初の出会いになるのだった。



次回

2章 「漆黒の少女と忍者娘」

更新は早目にしたいです・・・。