ラストに向かって走れ自分!!

そんなこんなでそろそろ終わります。


↓本編







寺子屋事件が起きたすぐ後。

所変わって香霖堂。


いつもの店主椅子に座った霖之助といつものように店内をうろつく慧音。

が、二人はいつもと違う。


なんと言うか、そわそわしている。


「な、なぁ霖之助」

「う、うん?なんだい慧音」


もじもじと身体をくねらせ、手持ち無沙汰に髪を弄る慧音。

さながら恋する乙女の様だ。


「あの……。子供達が言ってた事……だけど」

「う、うん……」


香霖堂が甘酸っぱい空気に包まれる。

ついに慧音の言葉が霖之助に届く。


「さぁ……。言葉は要りません!キスシーンを下さい!!」


「「…………」」

窓から覗く一人、いや一匹のバカ。


幻想郷のパパラッチこと射命丸 文がカメラ片手に息を荒げていた。

「ほらほら……。早く終わって下さいよ!実際長すぎなんですよこのシリーズ!!」


「CAVED(目)!!!!」

慧音の角が射命丸の両目に突き刺さり、そのまま慧音が飛び出した。


言わば照れ隠しの逃走、と言った所だろう。


「け、慧音!?」

いきなり出て行ってしまった慧音に、霖之助は戸惑う。


が、その霖之助に這い寄る気配。

「追いかけるのです……。霖之助さん……」


「お前はなんで両目えぐられて普通に生きてるんだよ」

「細かい事は気にしないで下さ……い。それ……より、早く上白沢さんを追っ……て(ガクッ」


そんな事を言い残し、射命丸がいきたえる。

「……言われなくとも、行ってやるさ!!」


香霖堂から飛び出して行く霖之助の背中には、もう一片の迷いも無かった。


男、森近霖之助が確かな気持ちを胸に慧音を追いはじめた。





To Be Continue……
霖之助は子供が苦手です。

……理屈が通じないから。


↓本編






「であるから、この出来事は……」

霖之助の拙い授業が続く。


子供たちは私語もせず真面目に授業を受けている。

慧音はそれを見て少し感心した。


(中々指導者としてのスキルも高いじゃないか霖之助。惚れ直したよ…)


「慧音先生が森近先生に惚れ直したらしいけど、これについて慎太郎君はどう考える?」


「良い質問だね。花屋の華子ちゃん。僕的に考えると、もうそろそろ恋人関係を始めるべきだ」

「待て!それについては鍛冶屋息子、耕太が待ったを掛けるぞ!!」


慧音の心の声から、子供(?)達が一斉に議論を始める。

お前ら全員さとりじゃねぇよな。


「恋人関係は予想外に大変だ。彼らにそんな関係が続くとは思えない!」


「ハッ!耕太は考える事が幼稚でいけないな。朴念仁ほど惚れた相手に一途なのだよ」


「焼き物屋の娘、神楽がその意見に賛成します!」

カオスがカオスを呼ぶ不思議空間。


霖之助も慧音もただポカーンとしているだけ。


「そう……。つまりこの議論をまとめるとすれば……」

「そうだね。まとめるとすれば……」


「「You達、付き合っちゃいなYo!!」」



「「ほっとけ!!」」


その日、寺子屋の授業は全く進まなかった上、子供達のキャラが子供っぽく無くなった。


ただこれだけは言える。

霖之助は二度と教師をやらないだろう。






To Be Continue……
前回に引き続き慧音先生はいません。

朱鷺子初登場時の時系列だと思って貰えば良いんじゃないかなぁ…。


ナズと霖之助、合わせてナズー霖、なんつって。

↓本編。







所変わらず、無縁塚掘っ建て小屋にて。

「何か言う事はないかい。お兄さん」


「僕は何故縛られているのか、是非とも教えてくれないか?」

半裸(ほぼ全裸)のナズーリンと椅子に縛り付けられた霖之助。

霖之助の目も気にせず着替えを続けるナズに、霖之助が問う。


「と言うかなんで君がここに居る。君は確か里に出来た寺の一員だったろう?」

「それは違うぞお兄さん。私の上司は毘沙門天で、命蓮寺に居るのは毘沙門天代理。私は監視役さ」


大方着替え終わったナズが小さく笑う。

「質問は確か何故私がここに居るか、だったけど。そりゃ簡単。宝探しさ。あ、パンツ穿き忘れた」


「宝探し?ここに集まるのは外の世界の物。到底宝とは呼べないと思うよ?」


パンツに毛ほども興味を示さない霖之助。

こいつは本当に性別 男で合ってるのか?


「ぬぎぬぎ……。別に私が使う訳じゃない。河童に外の道具を持って行くと買ってくれるのさ」

「技術者にとってはガラクタも宝って事か。なるほど、よくわかった」


見せ付ける様にパンツを穿くナズをガンスルーして、霖之助が納得する。

因みにパンツの柄はしっかりネズミだ。


「……お兄さん。もう帰って良いや」

「おや。帰してくれるのかい?」


ナズは呆れた口調で霖之助を小屋から追い出す。

「……あんた弄っても面白くないし」


「ん。それは済まないな」

最後の最後まで面白くない男である。


「二度とくんなよ!でも…また迷ったなら……良いぞ」


「僕、無縁塚じゃ迷わないんだが」


「さっさと消えろニブチンがぁぁああ!!」


つくづくフラグをバキバキに折る野郎であった。

そして無縁塚ではネズミ妖怪が自分のセクシーさを上げる修業を始めたそうな……。







慧音と霖之助 番外編
     終