久しぶりのレビューです。
ベートーヴェンの第9。
世界中のオケや指揮者が取り上げているし、
年末になると、日本も第9一色になる。
これまでは、フルトヴェングラー/バイロイトか
クレンペラー/フィルハーモニアを聞いていました。
両極端な2枚ですが、どちらも魅力的で
第9の魅力を伝えてくれています。
しかし、私はあえて以下の第9をプッシュしてみたい。
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 OP.125『合唱つき』
テンシュテット/LPO
テンシュテットという人の場合、マーラー全集を
除くとほとんどライブ盤ばっかりともいえる。
この人のライブ盤は名演ぞろいではずれが
少ないのでファンとしてはうれしい限り。
また、ベートーヴェン物に関していうと
第一、第三、第五、第六、第7、第八の録音が
残っていて、どれも名演ぞろいです。
さて、そこで第9のライブ。
まあ、すさまじいのなんのって!
オープニングはなかなかミステリアス。
テンシュテットワールドがスタートだ。
そしてぐいぐい力強く引っ張っていく。
かなり重厚感満点の演奏です。
とにかく第2楽章の高揚感はすさまじい。
とにかく力強い!パワフルすぎる!そして
脅威的なスピード感!クレンペラー盤の
倍ぐらい早く感じる。フルトヴェングラーよりも
早い。個人的な意見ですが、このテンシュテット盤の
ハイライトはこの第2楽章のような気がします。
第3楽章は一点してスローなテンポ。
まあ、第4楽章が始まる前のいわば
嵐の前の静けさというところか。
否応なく期待感が高まっていく。
そして、第4楽章。
ここでもテンシュテットは鬼神である。
圧倒的である。声楽陣にパンチ力のなさを
感じながらも、恐ろしいテンションでエンディングまで
一直線!!
まあ、第4楽章に関してはフルトヴェングラー/バイロイト盤の
ほうがすさまじいかもしれませんが、だからといって
テンシュテット盤が劣っているということはありません。
端正さのかけらもない1枚ですが、
がっつりくる第9を聞いてみたい方には
かなりオススメです。

