一攫千金を夢見て宝探しの冒険をはじめるが、その先には悲愴な運命が待っていたという話。
レーシングエンジンの開発にひとり取り組むロラン(リノ・ヴァンチュラ)のもとにある日、若い女性レティシア(ジョアンナ・シムカス)が訪ねてくる。
彼女は金属廃材を使ったアーティストを目指していた。
一方、マヌー(アラン・ドロン)は成功報酬を目当てに、凱旋門の下を小型機でくぐり抜け、それを撮影するという企画に取り組んでいたが、この話は保険屋ヴェルタン(ポール・クローシェ)らが仕掛けた嘘だった。
しかもそのせいで飛行ライセンスを失い、報酬ももらえない。
嘘がばれたヴェルタンはマヌーとロランに、「コンゴ沖に5億フランもの財宝を積んだ小型機が墜落し、今も海中に沈んでいる」という話をする。
賭けに負けたロランも後がなくなり、マヌーとロランは詐欺師の言葉を疑いつつも、コンゴの話を思い出す。
そして作品が認められず挫折したレティシアも二人からコンゴの話を聞き、3人で財宝を目指して冒険の旅に出る。
男前のアラン・ドロン、ちょいワルのリノ・ヴァンチュラ、あっけらかんとしたジョアンナ・シムカスの3人が男女を超えて、ただの仲間としてコンゴを目指す。
結局、ロランも失敗して後がなくなり、二人はヴェルタンから聞いたコンゴの財宝に一発逆転を賭けることになるわけで、挫折してるはずの3人がなぜか明るい。
大型ヨットで財宝を探しに大海原へ出る3人は、夢しか見ていない。
そして財宝を積んだ小型機の生き残りであるパイロット(セルジュ・レジアニ)と出会ったところから、物語の空気が変わっていく。
さらに財宝を狙う一味まで現れ、3人の無邪気な冒険は一転して悲劇へと向かう。
きっかけの一つは、パイロットがレティシアを仲間ではなく「女」として見てしまったことにあるようにも思う。
マヌーとロランは財宝の分け前をレティシアの親族に届け、彼女が夢見ていた「海に浮かぶ島を買う」という願いを追うように、沖に浮かぶ要塞島へと渡る。
そしてラストは、二人もその島で塵と消える。
マヌーとロランの関係は分かるけど、レティシアの二人への入り込み方が唐突すぎる。
それなのに、観ていると不思議なくらい自然な感じがする。
三人とも相手を所有しようとしていない。
だから三人でヨットに乗って宝探しをしていても、不思議なくらい爽やかに見える。
三人には恋愛とも友情とも言い切れない関係があって、ただ一緒にいることが楽しそうに見える。
思い起こせば、誰もが子どもの頃に夢見た宝探しを、彼らは大真面目にやっている。
だからこれは、大人になっても子どもの頃の夢を捨てきれなかった三人の冒険物語にも見える。
今の時代、「大人のための無邪気な宝探し」というロマンを、ここまで大真面目に描く映画はなかなかない。
一度は人生でコケて、夢に失敗した大人三人が、もっと途方もない夢を追い始める。
観てる側からすると「そんなアホな」と思いながらも観てしまう。
そこがこの映画の面白いところかな。
