『リー・ミラー 彼⼥の瞳が映す世界』 | 三匹の忠臣蔵

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モデルからイギリスのファッション誌『VOGUE』の戦場カメラマンへと転身し、第二次世界大戦でのドイツによる残虐行為を世界に伝えた伝説の女性記者、リー・ミラーの半生を描いた実話ベースの戦争ヒューマンドラマ。

第二次世界大戦真っ只中のイギリス。
モデルから『VOGUE』のカメラマンに転身したリー・ミラー(ケイト・ウィンスレット)は取材を続けるうちに「なぜ女性は前線へ行けないのか」という素朴な疑問から従軍記者となる。

戦地では想像を絶する事態が繰り広げられており、リーは目に見えるものすべてにシャッターを切る。
そしてドイツがひた隠しにしていた強制収容所の現場に立ち会うことになる。

この記録をセシル・ビートン(アリス・イングラート)に託すが、イギリス政府の「検閲」によって掲載を拒否される。
怒り狂ったリーは編集室に乗り込み、写真やフィルムをハサミで切り刻む。これで記録は闇に葬られたかに見えたが……。

 

 


 

 

 

ぼくの家族と祖国の戦争』と似たシーンが結構ある。
そして、Amazonプライムの「オススメ」に上がってきたのでどんな作品かをググってみたら、NHKのドキュメンタリー番組『映像の世紀バタフライエフェクト』で、いつだったか観たものとよく似た内容だった。
リー・ミラーの名前は覚えていなかったが、女性の戦場カメラマンとして印象に残ってたので覚えてる。

物語はリーの息子アントニー(ジョシュ・オコンナー)による母親へのインタビューではじまり、回想録のように進む。

戦争が日常になり、リーは戦争の姿を伝えようと奔走する取材先で、ライフ社のディヴィ・シャーマンと知り合う。

リーはディヴィとウォルサム飛行場にやっとついたが女人禁制と言われ、兵舎を見ていた。
アン・ダグラス輸送補助部隊の飛行士に写真を撮ってもいい?と聞くと、「あなたの仕事は、世の中を教えてくれます」というと、その言葉にリーはハッとした表情を見せる。
これをきっかけに戦地での従軍記者を決意する!
と、作者はここで彼女のスイッチが入ったことにしたかったんだろう。

そして「なぜ男が決めて、女は前線へ行けない」とセシルに直談判するが却下される。
しかしディヴィの一言から、イギリスは女性特派委員を戦地に送らないが、アメリカ人は違う。
こうして戦地へ向かうのだった。
そして従軍記者はノルマンディーからはじまる。

言いたいことは「メディアは戦争の何を報道し、何を隠蔽してきたのか」という情報戦や組織の壁に真っ向から切り込むスーパーウーマンのようなヒーローにしたかったんだろうな。

派手なハリウッド風の「美化された戦争映画」とは一線を画す、社会派映画を作りたかったのはと言う感じなので、それは理解する。

しかし、そもそもの「リー・ミラーが何故従軍記者になろうと思ったのかが」本作では描かれておらず、中途半端なんだが、『バタフライエフェクト』では語られてたような気がする。
せっかくなので、というか消化不良なんでもう一度観て、裏取りはしたい。

社会派映画の割にラストはホラー風味で終わるのも不思議だが、エンドロールは必見の一作。

 

 

 

リー・ミラー、浴室で記録した報道写真家