『じゃがいもソナタ~感情の味~』 | 三匹の忠臣蔵

三匹の忠臣蔵

日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

対照的な二人の女性の間で、下心に揺れる演出家の心を描いたインディーズ作品。

原題は「감자적 소나타(カムジャジョク ソナタ)」。
“カムジャ”はじゃがいも、“ジョク”とは江原道の方言で、日本でいうチヂミのような料理を指す言葉。
様々な食材を小麦粉と混ぜ、平たく焼き上げる粉物料理のこと。

ちなみに「チヂミ」という呼び方自体は済州島方言で、ソウルでは一般的に「ジョン(전)」と呼ばれる。
だから「パジョン」は、直訳すると“ネギのチヂミ”という意味になる。


文化財団の依頼で、江陵の西部市場を支援する演劇制作を請け負った演出家ヒョンス(キム・ダヒョン)は、財団チーム長(キム・ホンテク)と共に訪れたヨンジ食堂で、初めてカムジャジョクを口にする。

その素朴な味に感動したヒョンスは、食堂のオーナー・ユンジュ(シン・ソユル)への取材を申し込み、了承を得る。

しかしその帰り、ヒョンスはふらりと立ち寄ったワインバーで、スイス風じゃがいも料理“ロスティ”に出会う。

さらにオーナーのユニョン(ユンジェ)とも意気投合し、気づけば“じゃがいも料理”を口実に、二人の女性の間を行ったり来たりすることになる。

 

 


 

 

 

冒頭にじゃがいもを黙って拝借するシーンがあり、ラストは何となく想像がつくが、これが爽やかで心地良い。

伝統的なじゃがいもチヂミとスイス式のじゃがいもチヂミ。
この対照的な2つのじゃがいも料理が物語のフックになってる。

表向きには「街を題材にした演劇制作」のための取材なんだが、実はそれはどうでもよくって、そこにヒョンスの打算的で下心のある行動が、クスクス笑えるほのぼのとした空気感を作り出してる。

低予算のインディーズ作品らしく、派手さはないが、映画というより舞台劇のような感じもする。
その素朴さが、“じゃがいも料理”そのもののようで、素朴な空気感をだしてる。

観終わったら、カムジャジョクとロスティが食べたくなった。

 

 

 

カムジャジョク ソナタ ポスター:じゃがいも料理が描く恋愛模様