『13日の金曜日』をリブートしたような、明るくバカバカしいサスペンス・ホラー。
あまりのくだらなさに、途中から「そもそもの発端」がどうでもよくなってきて、とにかく笑えてしまう。
アメリカ映画『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』の韓国リメイク作品。
大工のカン・ジェピル(イ・ソンミン)とパク・サング(イ・ヒジュン)は、ようやく見つけた田舎の家へ移住し、リフォームを始める。
同じ頃、旅行中だった5人組の大学生たちは、誤って羊を轢いてしまう。
彼らはその死骸を放置して立ち去るが、ジェピルとサングは羊を持ち帰る。
一方、宿泊先では、ミナ(コン・スンヨン)が、自分がポラ(パク・ジョンファ)によってイ・ソンビン(チャン・ドンジュ)への“貢ぎ物”として利用されていたことに気づき、宿を飛び出す。
しかし湖で溺れてしまい、ジェピルとサングに助けられる。
残された4人の大学生たちは、ミナを助けるためジェピルたちの家へ向かうが、そこは“魔界への入り口”でもあった。
オリジナル版に比べると、学生の人数は減り、後半のストーリー展開も少し違う。
しかし、基本プロットをしっかり踏襲しつつ、その分、徹底してコメディへと振り切っていて、バカバカしいほど笑えてしまった。
イ・ソンミンとイ・ヒジュンの凸凹コンビニに、コン・スンヨンがメンバーとして加わる感じで、この3人の奇妙な関係がストーリーを引っ張っていく。
大学生が一人一人犠牲になっていくんだが、このシーンが何でか笑ってしまう不思議さ。
ここに、パク・チファンの胡散臭い風貌と濃すぎる演技が、B級コメディ感をさらに加速させていく。
粉砕機に飛び込む惨たらしいシーンがあるが、オリジナルとは違いこちらは笑ってしまって、このシーンからも制作意図の違いがよく分かる。
コンパクトなストーリーになってるけど、オリジナルにはない「何故?」が組み込まれてる。
バカバカしい出来事が連続する一方で、脚本構成は意外なほど丁寧。
コメディ、ホラー、オカルトという異なるジャンルを、きちんと整理しながらまとめ上げてる。
全体としては、悪人が罰を受け、善人である主人公たちがハッピーエンドを迎える、王道の“勧善懲悪”ストーリーになってる。
作中に散りばめられた伏線も、無理なく回収しラストへ繋げており、最後はスッキリと終わる。
B級っぽさがプンプンするのに、計算して丁寧に作ってて、オリジナルの『タッカーとデイル』に比べると、こっちの方が映画としては面白かった。
悲惨なシーンがあるのに、何故か笑ってしまう不思議は、最初から「まず観客を笑わせる」と決めて作ってるかもしれない。

