格差が犯行動機という『天国と地獄』 | 三匹の忠臣蔵

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児童誘拐事件が発生し、無事に児童は保護されるが、そこから薬物の話になるサスペンス。
プロットの転換が「刑事の一言」というのも強引すぎるが、そこは役者の演技が吸収してる。

突然、靴会社『ナショナル・シューズ』の常務・権藤金吾(三船敏郎)のもとに、突然「子どもを誘拐した」という電話が入り、身代金3000万円を要求される。
しかし誘拐されたのは、権藤付きの社用車運転手・青木(佐田豊)の息子・進一だった。

権藤は株主総会で経営権を握るための資金を準備していたが、葛藤の末、その金を進一のために使うことを決意し、身代金は犯人の手に渡ってしまう。

捜査を担当する戸倉警部(仲代達矢)は、早々に犯人にたどり着くが、捕まえたところで 15年ほどの刑にしかならず、金を失った権藤のことを考え、極刑にするためにあえて泳がせ、犯行を再現させることを決める。

戸倉警部の「あっ、そっか!」の一言、で誘拐事件が、いきなりヘロインの話になり、何故かここから彼の予言通りに事件が動いていく。

ラスト、拘置所で犯人と面会した権藤との会話から、犯人の犯行動機が明かされ、高台から見下ろす構図そのものが“天国と地獄”を象徴となっていたというオチ。
んだが、これってちょっと強引やし、とってつけたような終盤の30分は描き方が浅い。

まぁ、むさ苦しい男優大図鑑のような映画なので、彼らの演技を見れることを考えると、それでもいいかと思ってしまう。
三船敏郎の苦悩、仲代達矢の執念、三橋達也のゴミっぷり、山崎努の狂気。
とにかく皆さん迫力がある。

考えてみると、格差社会のテーマが60年以上経った今も色褪せず健在というのも、「なんだかな〜?」と思ってしまう。

 

 

天国と地獄 DVD、三船敏郎、仲代達矢