物語全体が仕組まれた罠の中で展開される、因果応報と降って湧いた災難を一身に浴びるトラップ・スリラー。
原題は「창애(チャンエ):獣を捕らえる罠」で、チャンエとは副題通り、獣を捕まえるための古い罠の一種を指す言葉。
英語タイトルは『A Trap』。
ギヨン(キム・ドンホ)とジエ(カン・ビョル)が車の中で取り込み中に、医大生リ・ジョンホ(パク・ヨヌ)からキャンプに誘う電話があり、急な誘いでもあるのに「行こう」というギヨンの「キャンプでイカせてあげる」という言葉に納得し集合場所へ向かう。
ジョンホはギヨンだけを誘ったはずが、彼が自分が経営するカフェで働くチェリム(カン・スンヒョン)とジエを連れてきたことに戸惑うが、管理人(ソン・ヨンギュ)の案内でキャンプ場へ向かう。
ジエがしきりにタバコを吸い落ち着きがなく、管理人の指示でマ博士(ムン・ウォンジュ)は謎の男(キム・ギナム)を追っている。
そしてキャンプ場に到着しジエはギヨンに言った「キャンプでイカせてあげる」の本来の意味「キャンプで殺してあげる」を実行する。
ストーリーの骨格はキム・リュアンの「デッドキャンピング・ザ・ライブ」、キム・ユンソの「メモリー:操作殺人」と似ているが、この作品はその発端となった原因が縦横から畳み掛けてくる、まさに獣。
でも連鎖のきっかけの設定に無理があるかな。
悪く言えば欲張りだが、良く言えば挑戦的。
そういう意味で言うと、もっと丁寧に脚本を練ればよかったと思う。