低予算映画ならではの魅力【エクストリーム・フェスティバル〜混乱の地域祭〜】 | 三匹の忠臣蔵

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開催一週間前にマンジン文化祭のタイトルが「正宗文化祭」から「燕山君文化祭」に変更されたが、この祭りを失敗させまいと、一人で孤軍奮闘する株式会社 嫉妬は私の力の代表、イ・ヘス(キム・ジェファ)の姿を描いた素朴なフューマン・コメディ。
この後の「塩辛祭り」の運営権もかかっていて、彼女にとって負けられない戦いが始まる。

効果音が一切ないコメディなのに静かで、脇役の女王キム・ジェファが主演ということでインディーズ作品というのはすぐにわかる。
唯一の高額役者、ムン・フィギョンはノーギャラなんだろうね。

李氏朝鮮の正宗と燕山君は、朝鮮王朝500年の中でも「最も穏健で影の薄い王」と「最悪の暴君」として、まさに対極に位置する人物。

文化祭のテーマが「正宗」から「燕山君」に変わるというのは、例えるなら町の祭りのテーマが「心優しいお地蔵様祭り」から、急に「破壊神・シヴァ降臨祭」に変わるようなもので、そのギャップ自体がシュールなジョークと言える。

廃妃され賜薬で世を去った燕山君の母がウイルスで病死し、掘り起こす墓がハン・ミョンフェではなくオミクロン株。
そして掘り起こしたら集団免疫を獲得する。

時代劇でおなじみの朝鮮時代の拷問体験や、クスクス笑える小ネタを仕込んだりと、金がないからアイデアで勝負する懐かしい映画作り。

そこそこ笑えました。