『JIMI:栄光への軌跡(原題:All Is By My Side)』を観た。
多くのミュージシャンに多大な影響を与えた、伝説の天才ギタリスト、ジミー・ヘンドリックスの伝記映画。
観る前から、楽しみで仕方なかった。
ジャズでは、これまでも、盲目の天才ミュージシャン、レイ・チャールズの一生を描いた伝記映画『レイ』。
以前のブログにも書いたが、ジャズ・サックス奏者にしてビ・バップの創始者であるチャーリ・パーカーの生涯を綴った映画『バード』などが、ある。
しかし、ロックミュージシャン、ロックギタリストにとっては、ジミーヘンドリックスは決してはずせない。
どのくらい凄いかと言うと、
「ローリングストーンズ誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において、第1位に選ばれている。
ブラジルのメタル専門誌『ROADIE CREW』が行った「HR/HM系ミュージシャンの選ぶギタリスト・ランキング」「ギター・マガジン誌が選ぶ! 史上最も偉大なギタリスト100人」でも1位となっている。
そして世界の3大ギタリストのエリック・クラプトンやジェフベックですら、「ジミーの演奏を聴いて廃業を考えた」というコメントをしたらしい。
ローリングストーンズやビートルズのメンバーも足繁く、ジミーのステージを聴きに行っていたらしい。
またジャズ界の大御所、マイルス・デイビスまでもが、最大級の賛辞を送っている。
それまでプロのミュージシャンの間では、ギブソンのギター全盛だったが、ジミヘンの影響で、フェンダーのストラトキャスターが、一躍主流になった。
またファズやディストーションと言ったエフェクターを駆使し、大音響でギターをかき鳴らす現代のロックシーンは、ジミヘンが作ったと言っても過言ではない。
今では、多くのロックミュージシャンがステージでやるが、ギターを歯で引いたり、火をつけるステージ・パフォーマンスもジミヘンがパイオニアなのである。
あのヘアスタイルやサイケデリックなファッションも、時代の先駆者だった。
何より、あの卓越したギターフレーズ、インプロビゼーション(アドリブ)能力は、まさに不世出の天才だった。
そして、驚くべきは、27歳の若さでこの世を去り、4年間の活動だけでこれだけの足跡を残したことだ。
う~ん、自分が好きなミュージシャンだと、どうしても饒舌になって、前置きが長くなってしまった。
ただ、映画の出来は今ひとつ・・。
主演を務めたのは、『アウトキャスト』のアンドレ・ベンジャミン。
ジミヘンは、左利きのギタリストだが、アンドレは映画のために毎日8時間、左で弾く練習を続けたらしい。
なので、演奏やジミヘンの癖をよく捉えて、素晴らしい演技だった。
が、しかし、遺族の著作権の問題もあるのか、生前の本人の音源は全く使用されていない。
なので、ジミヘンの特徴である、音の歪みが少なく、あまりにも音がクリーン過ぎた。
そしてジミヘンが、デビューして渡英してからの2年間の軌跡なのだが、女性関係にスポットが当てられすぎて、根っからのジミヘンのファンにとっては物足りない内容である。
ロックミュージシャンは、酒と女とドラッグは付きもので、27歳でこの世を去ったのもドラッグと言われているが、真相はわからない。
最近、仕事が忙しく、ギターも埃を被っていたが、久し振りにフェンダーのテレキャスターを思い切り、弾いてみた。
ジミー・ヘンドリックスには、足元にも及ばないが、「Purple Haze(邦題:紫のけむり)」は時代を超えた名曲だと再認識させられた1日でした。

