雨が心配されましたが、無事に姫路城・二の丸にて開催されました。昨日のような強風も無く、屋外での演奏会としてはこれ以上ない条件になりました。最終日と言うこともあり、どの曲も素晴らしい出来栄えだったと思います。特に、ショーソンは、文句なく今年の音楽祭で最も記憶に残る演奏だったと言えると思います。6日間を通した感想は別の項目改めて書きたいと思います。奏者の皆様、たくさんの感動をありがとうございました。お元気でこれからの日々の演奏活動にお励み下さい。スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。来年も無事に開催されると良いですね。私も何とか6日間皆勤出来ました。ありがとうございました。
今日も屋外でのコンサート。照明が落ちて、聴衆は演奏に没頭しやすい環境になりました。一方、虫の音や強風・揺れる枝葉の音がかなりしていましたね。そんな中で、悪戦苦闘しながら熱演を繰り広げてくれた奏者の皆さんに感謝します。昨日に続いて、何度も弾いたブラームスのピアノトリオ第1番の総譜表紙に、ロメイコさん・スカナヴィさん・ボルケスさんのサインを頂きました。英語は苦手ですが、お話が出来て光栄です。
強風のおかげで、各奏者の皆さんの譜面準備に時間がかかり、終演が21時35分頃になりました。聴く方も疲れてしまい、今日は簡単な感想のみ。「圧倒的な名演」は、休憩後のブラームス/ピアノ四重奏曲第2番、案外良かったのが一曲目のドヴォルザーク、案外だったのが中プロのブラームス/ピアノトリオ第1番と言う感じでしょうか。これはちょっと凡ミスが目立ちすぎました。メインでの樫本さん、他の(演奏を終えたメンバー含む)メンバーに「活!」を入れるような入魂のブラームスでしたね。共演のメンバーもつられたのか調子に乗って良い感じでした。アルトシュテットさんのチェロは、若いのに感心しますね。今日はリフシッツさんの打鍵の強さも良い方に出ていましたよね。有名な第1番でなくこの曲をプログラムに入れた意味も何となく理解出来たような気がします。一方、ボルケスさんのチェロ、今日は精彩を欠きました。何か演奏に集中していない感じだったですね。一体どうしたんでしょう。疲れなんでしょうかね。川久保さん、今日は超張り切っていましたね。この曲の練習も良くされたみたいです。昨日のお休みに良い気分転換が出来たのかも知れませんね。それとも「お誕生日効果」でしょうか。これだったら明日も楽しみです。終演頃雨が落ちて来ました。ぎりぎりセーフでしたね。強風の影響で演奏にもかなり影響が出ていますし、もしかしたら明日はパルナソスホールに会場が変わる恐れもあるかなと、ちょっとだけ思いました。
今回初めての屋外での演奏会でした。気候的にも最適な気候でしたね。今日はこの音楽祭中最も楽しみにしていたブラームス/クラリネット五重奏曲が演奏されることもあって、勇んで会場に向かいました。もう何度も演奏した曲、本当に思い出深い曲です。トップを弾かれる川久保さん・メイエさんご両人に、使い込んだ楽譜にサインを頂きました。ありがとうございました。
さて、今日は立地の関係もあって、時間的に短いプログラムになっています。前半の2曲ですが、前日のレセプションの疲れなのか、あるいは練習時間の制約との兼ね合いなのか、はたまた屋外での演奏と言うことで前日までと勝手が違ったのか、ちょっと散漫な演奏に終始してしまったような印象です。場所の制約でピアノが1曲も入らないプログラムとなり、屋外で核となる楽器が無いと、色んな意味で「散って」しまうんですよね。音も意識も。演奏者も聴衆もお互いにそうなんですが。音が小さく聴こえるので、こういう静寂感を追求する曲ばかりでプログラムを組むと言うのはかなり辛いものですね。「お寺」での演奏会と言うことを意識し過ぎた選曲がちょっと裏目に出てしまったでしょうか。R・シュトラウス/「変容」ですが、2ndヴィオラのルベさん、音程が悪かったですね。最も大事な「葬送行進曲」のメロディーの音程がガタガタでした。川久保さんもつられてしまいました・・・。残念でした。注目のブラームス/クラリネット五重奏曲、期待し過ぎたのがいけなかったんでしょうが、これはあまり良く無かったですね。昨日ホールの演奏会で、川久保さんの音・音楽が少し改善されたようだと書きましたが、屋外ですとエコーが利かないので、ストレートに聴こえてしまいますね。彼女の弱点ですが、まずヴィブラート。ロメイコさんとオクターブ違いのメロディーを弾く時、川久保さんのヴィブラートをかける「音数」がかなり少ないことに気づきました。高音域でツルンとした音が多いので、全体的に味気なく聴こえてしまうんですね。ソロだったら、まだ自身のスタイルと言うことで通過出来るんでしょうが、アンサンブルですと、組んだ相手と弾き方が違うとどうしても目立ってしまいますし、隅々まで行き届かないような印象から、「ランク落ちの音」みたいに聴こえてしまいます。それから、音の最後を弓(右手)で押してしまう・押し付けてしまう癖があるんですね。きっとご本人は気が付いていなんだと思いますが。今日のような屋外ですと思うように音が広がらないので、余計にそうなってしまうようです。これはちょっと下品で、音が汚くなりますし、この弾き方で良いことはないですね。それと、伸ばした音のあとの動き出しですが、意識し過ぎているのかどうか、他の奏者に比べてかなり早いんですね。これだとアンサンブルとして合いませんし、前のめりになり、全体的に音楽が忙しなくなってしまうんですよ。こういうゆっくり目の曲だと余計に目立ちますね。今後、こういう音楽祭で弾くて行くならば、アンサンブルの基本をもう一度やり直した方が・・と言うのが、今日の演奏を聴いた川久保さんの感想です。期待され多くの人前で弾くのですから、それなりの準備と心構えって言うものも必要でしょうかね。それから、川久保さんとロメイコさんの組み合わせですが、1stと2ndが逆であればまだ何とかなったんでしょうが、お二人の相性は良く無いですね。メイエさんがどのくらいの意見を川久保さんにされたのかはわかりませんが、ロメイコさんも引くところは引かないと。感情がお顔に出てしまわれる傾向があるので、聴いて(観て)いる方も辛いです。川久保さんに合わせているように見えますが、結構「我」を通していますよね。これって聴いていて結構キツイですね。この曲でメイエさんはこの音楽祭を去られますが、どんな気持ちで演奏され、聴衆から拍手を受けていたんでしょう。明日一日、インターヴァルがあります。今日降り番で聴衆として現場を見られていた偉大なお二人のピアニストが、川久保さんに何かアドヴァイスして下さればよいなあと思います。そして、姫路城二の丸での2日間の演奏をぜひ楽しみにしたいものですね。
場所を姫路に移しての3日目です。今日行かれた方で「満足した」と言う方は相当の通ですね。聴いていてかなり疲れました。渋い曲が並び、聴き通すにはかなりの忍耐力を必要とします。プロコフィエフの「ヘブライの主題による序曲」、ロメイコさんが主導していましたが、「お国もの」と言うこともあるのか、非常に伸び伸びとトップを取られていました。主題の素材が面白いので、馴染みがない曲と言っても、まだ聴いていて楽しめたのではないでしょうか。モーツァルトの五重奏曲、川久保さんが弦のリーダーを取られた演奏。まだ音に違和感は感じましたが、古典の曲と言うことで今日は比較的しっくり聴こえました。そう聴こえたのは、短期間ですが彼女の成長だとも言えるかも知れませんし、あるいは昨日までの会場と楽器との相性があまり良く無かったのかも知れません。今日の会場はまろやかな聴こえ方で、曲にも良く合っていたようにも思いました。一方、肝心のシュナイダーさんのホルンですが、連日の疲れもあるのか、あまり好調だとは言えませんでしたね。この演奏が今回最後の楽曲でしたが、ご本人もこの演奏の出来栄えは良くわかっておられるのか、演奏後少し渋い表情を見せていたのが印象的でした。休憩無しで続くブラームスのクラリネットトリオ、今日から登場のアルトシュテットさんのチェロがどのように絡んで来るのか注目していましたが、非常に情感あふれる素晴らしいチェロを弾かれていました。メイエさんはいつも通り安定感ある演奏を聴かせてくれましたし、スカナヴィさんとの息もぴったりと合い、ここまでで最も感銘を受けた演奏でした。特にこの3人の弱音の部分での表現力・アンサンブル力はなかなか聴くことのない高いレヴェルにあったと思います。老巨匠・ブラームスの心境を十分感じることが出来ました。感動しました。休憩後のメシアンですが、事前に思っていた通り、この音楽祭でこの曲を演奏するのはまだ早いような気がしました。「眠かった」「退屈だった」・・・、演奏が終わったロビーでの多くの聴衆の会話を聞いていても、そんな話題ばかりでした。演奏中寝ていた人が、カーテンコール時に「ブラヴォー」を叫んだり、立ち上がって拍手していた姿は滑稽でした。どうしても聴きたいと言う人がチケットを入手出来ずに外でキャンセル待ちしているのを見るにつけ、興味の無い人や参加するだけの人は、こういう曲目の演奏会に来られるのを遠慮してもらいたいと思います。肝心の演奏ですが、短い練習時間だったとは思いますが、かなり高いレヴェルではなかったでしょうか。個々人の演奏・解釈能力がずば抜けていることに加え、それぞれがそれぞれを信頼しきって、とにかく楽譜通りに演奏すれば一定以上の出来栄えとなり、そして演奏途中でアンサンブルが温まって来るにつれ、どのようにすればより高まるのかと言う音楽的な勘が働き、総合的に素晴らしい芸術作品に仕上がると言う過程を見せつけられた圧倒的名演だったと思います。多少傷もありましたが、全く気になりませんでしたね。有名な4つの楽器が合わさるユニゾンの部分も見事でしたし、メイエさんのソロももう聴き入るしかないと言う次元の演奏でした。それぞれの楽器の音量的バランスも非常に良かったですね。本当に素晴らしいアンサンブルでした。最後に、会場について一言。演奏中の場内が明るいんですよね。これってもともとこのホールのやり方なのか、それとも何か事情があって今回だけそうしているのかはわかりませんが、演奏中の場内が明るいと言うことは、手もとにある紙類を聴衆が見ながら演奏を聴くと言う状況になるわけです。と言うことは、必然的に演奏中に紙類のガサガサした音がひっきりなしに聴こえてしまうと言うことなんです。この明るさで舞台上を観ていて目も疲れますし、これは良く無い仕組みですね。休憩時間にスタッフに改善してくれるよう話しましたが、休憩後も結局変わりませんでした。演奏中、真後ろの席でひっきりなしに話をするお年寄りも声にも参りました。一体何をしに来ているんでしょう。せっかく屋内で細かいニュアンスを楽しみにきているのに、これでは素晴らしい演奏もすっかり台無しです。明日からは屋外の舞台での演奏、それなりに楽しみたいと思います。奏者の皆さん、残り半分になりました。明後日はたった1日ですがお休みがあります。体調には十分お気を付け下さい。









