風立ちぬ  | 思い草へ              

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一瞬の風立ちて 

舞う髪の透きまを過ぎゆくとき 

微かに感じた 

夏の鎖骨をなぞってゆく なつかしい気配 

 

いとしさは 風にさえ運ばれて 

触れることのない その指が想いを告げにくる 

あの日 言えなかった言葉を祈りにして  

私も風に放つ  あなたに向かって  





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あじさい 久々の更新になりました。 スノウです☆ 

離れて過ごした2週間余り、あなたはいかがお過ごしだったでしょうか。

九州地方の大雨による被害に、なぜまた九州なのかと唇を噛みます。
大分にはseinさんとピストルさんとSantaiがいらっしゃるはずで… 心配でたまりません。

どうか、すべての皆さまが守られて在りますように。

 

さて、私事になりますが。

皆さまのエールに支えていただき、私は受験前半戦を無事に終えることができました。

心から感謝申しあげます。 合否は8月、それまで自己採点の結果は秘密です。(笑)
まだひとつ資格試験を控えておりますが、少しホッとしております。

 

自分に何かご褒美をあげようと思いたち、

ブログを一記事書く事と 短編を一話読む事に致しました。

選んだ一冊は、堀辰雄の「風立ちぬ」です。

 

堀辰雄の作品とは高校時代に出会い、夢中になって総ての作品を読み漁りました。

昨日、十数年ぶりに手にした文庫本は知らぬまに随分と古びて。

書架の片隅で時を数えながら、それでも私との再会を待っていてくれたのだと思います。

 

何度か読み返しているはずの短編ですが、予想だにしない新鮮な衝撃を受けました。

平たく言いますと・・・自分でも驚くほど泣いてしまった私です。

「何故、そんなに泣くの?」 と問うものが内にあり、

「今は、愛を知ったから」 と答えている自分がおり、感謝です。

 

懐かしい時代の軽井沢が、この短編に蘇ります。
まだ若かった父母に連れられ、弟と手を繋いで歩いた道。
つるや旅館、油や、聖パウロカトリック教会・・・。
久しぶりに追分辺りをゆっくり歩いてみたいと心誘われます。

 

風立ちぬ いざ生きめやも・・・ヴァレリーの美しい詩の一節から始まる物語。

よろしければ、あなたにもご再読いただきたくて。

↓下部に青空文庫の「風立ちぬ」をリンクしておきます。

 

「風たちぬ」青空文庫  ←こちらをクリックすると青空文庫でお読みいただけます。

 

流れ星追記: 堀辰雄と出逢って数十年・・・昨日、驚くべき新発見を致しました!!!
       12月28日・・・なんと、私と堀辰雄は同じお誕生日☆
       なんだかうれしい私です。(笑)