当初、市立病院での入院抗がん剤スタートのために、会社の傷病休暇を1か月とっている。
それまであと二日間は仕事。
私も仕事。合間に、市立病院内にあるがんサポートセンターに連絡する。
何でも分からないことは聞いてくださいとのことだったので、転院について聞いてみようと思った。
電話に出たのは、この間、病院で声をかけて、お金のことや、会社の手続きのことを教えてくれた方だった。ちょっとだけ安心した。
「治療が出来ないと言われたので、同じ結果になるかも知れないけど、専門のところに行ってみたいです。食道がん治療件数が多いA病院と、食道がん専門の施設があるB病院が候補なんですが、」という相談をしたら、
①なぜ、これ以上の治療が出来ないのか、を現在の担当医師に聞く
②転院となると、先の病院では初診になるので、予約状況を調べてくれた。
①は、現在担当医師が不在の為、他の消化器系な医師がおやじのデータを見て判断してくれて、やっぱり、リンパに広がった範囲が大きく、現在のここの病院でできる標準治療ではできないとのこと。
②は、私があげた候補の、A病院は、1.2週間の待ち、B病院は、2~4週間待ちだそうで、そこから、データがあるとはいえおそらくまた検査、治療に入るまでが時間がかかるとのこと。
B病院は時間がかかり過ぎな気がする、
A病院にして、それから、セカンドオピニオン等使って、考えようか…
「家に帰って、本人に聞いてみます。」
おやじは、前日までのやりとりで、転院は前向きだと思っていたので、少しでも早いA病院だねーってノリだったのに、まさかの、「ちょっと待って」
「最近、(最初に出来たがんが)いたむんだよね…」
「…」
転院の際,どうしても治療まで数週間かかるので、痛むといわれたら、何も言えなくなります。
それでも、「姉ちゃんは、まだダバコも酒ものめるし、食事もできるから、少々待ち時間あっても大丈夫言ってるよ?」
と言っても、「ちょっと待って」「まだ早い」
の一点張り。
姉ちゃんに連絡したけど、
本人の意思は関係ないから、転院の手続き進めて!
と言われるし、
私も、転院した方が良い気はするけど、本当にそれがベストかはわからないし、どうしていいのか困る。
次の日の朝、酔いは醒めているだろうから、も一回聞いてみた。
「転院の話してくるよ?」
「ちょっと待って」
…どうすりゃあいい??
「じゃあ、明日、サポートセンター行って、自分で納得するまで話きいてきてよ?」
「…わかった」
夕方。
おやじはフレックスで15時に帰ったので、私も早退。
きっと帰ったら飲むだろうから、時間を合わせないとまた話ができない。
早々に家に着いたが、なかなか帰って来ず、結局16時だいぶ過ぎに帰ってきた。
それから、話した。
やっぱり、転院はいいが、初診まで二週間、それから治療までまた時間がかかる。
それが引っかかるらしく、躊躇していた。
その点は、私も同感だったので、結局、今の病院で、一応抗がん剤やろう。ただしあくまで転院前提で。たとえ同じ治療、結果でも、専門の病院だったらまだ、あきらめもつくが、今のままだと後悔しか残らないと思う。
保険屋さんのサービスで、がん相談や、セカンドオピニオンがあり、いまある情報で相談したら、今回から使用する、オプジーボ、シスプラチンという抗がん剤は、ステージ4だと妥当でしょうとのことなので、とりあえずやりながら、転院の手続きしよう。
予約の速さや、総合的に考え、転院先はA病院に決めた。