「神戸ニニンガ日誌」(第3,221号)
○小学校のときに、同級生にMさんという女子がいた。Mさんは細く、白く、華奢だったが運動はできたと思う。そして、ウイッグを着け、メガネをかけていた。
○何かの症状か副作用で髪や眉がなく、そのようにして登校していた。昭和40年代、今あるような自然な気の効いたウイッグではなく、丸わかりの人工的なものだった。
○彼女は気丈だった。他の女子に混ざって普通に過ごしていたし、よく男子に文句も付けていた。
○覚えていないだけかもしれないが、私は、Mさんとまともに喋ったことはあまりないように思う。接し方がわからず、結果的に無視するような態度をとることが多かったように思う。
○小学校は2クラスしかなく、どうあがいても同じクラスか隣のクラスになる。顔を合わせない日はない。しかし、私はたぶん6年間そのような態度をとった。
○先生からも何の説明もなかったし、たとい説明があったとしても結果は同じだったと思う。
○半世紀以上経った今、そんな事を云っても仕方ないが、もし今後出会うことがあったら一言謝りたい。
ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。