まだ?いまだ!神戸ニニンガ日誌

まだ?いまだ!神戸ニニンガ日誌

何の役にも立たないが、特段面白い訳でもない。ましてや間違っても何かの為になど毛頭ならぬこと十全に請合う。勿論誰がどうみても上品であるはずもなく、履歴書に読者と書けば間違いなく不利となる。有閑男が白昼夢で口走る400字の戯言寝言放談放屁。それが神戸ニニンガ日誌

「神戸ニニンガ日誌」(第3,622号)

○鳥山まことさんの『時の家』。人文学部の学生さんに教えていただいて読んだ。

 

○青年が家に忍び込み、家の細部を描く。これでもかという程に細かく観察し、繊細に描いていく。青年はかつて近所に住んでいた。記憶と記録が交錯する。鳥山さんは建築士で、詳細ぶりには事欠かない。

 

○細密過ぎるのは、最初の住人の藪さんが凝りに凝って設計し、建てた家だからだ。「取手」ひとつでも「指先をただ受け入れるだけではない、どこか向こうから寄り添ってくるような形をしていた」のだ。アフォーダンスの強度が強い。

 

○あまつさえ、大森荘蔵の時間論や存在論をも超え、家が自らその半生を語るように、これまでの住人との関係性や細部に及ぶ役割と機能が明かされていく。藪さんの次に住んだ緑さん、そして脩さんと圭さん夫妻。青年は、青年の手は家を巡る物語と歴史を細密画よろしく家の悉くを復元する。

 

○家の最期に於いて青年は「これまでにどれほどのものを掬い損ねてきたんだろうか」と省みる。物事には始まりがあり、終わりがある。私にとって家とは何なのだろうか。

ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。

「神戸ニニンガ日誌」(第3,621号)
 

○トランプ大統領がまた狙われた。ワシントンでの記者夕食会に、武器を持って強行突破しようとした容疑者が取り押さえられた。或る程度の所までとはいえ、警備の網をダッシュして突破した。

 

○大統領はすぐに会見し「シークレットサービスは見事な働き」と評したが、そこまで突破させたという時点で完全に機能できなかったという事にはなると思う。

 

○クリント・イーストウッドの映画「ザ・シークレット・サービス」では、老いた大統領警護官が大統領を暗殺者から守る。容疑者との電話で「お前がどんなに扮装しても俺は目で分かる」と言う。今ではAIが判別するだろう。

 

○トランプは会見でリンカーンの名前を出し「最も大きな影響を与え、最大の貢献をした者が狙われる」と嘯いた。

 

○日本の警察は米国に比して警護体制が弱く甘い。安倍元総理は奈良で斃れ、岸田文雄首相も和歌山で危機に瀕した。


○映画では手製の銃が凶器になる。奈良や和歌山でも手製銃やパイプ爆弾が使われた。「銃社会」は、今やアメリカや諸外国だけの話ではない。

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 「神戸ニニンガ日誌」(第3,620号)
 

○4月22日、岩手県大槌町で山林火災が発生した。昨年2月には同県・大船渡市で大規模な山火事があったばかりだ。空気が乾燥し、風も強い。この季節は特に要注意なのかもしれない。

 

○大槌町では27日に雨が降った。現地の人は「こんなにありがたい恵みの雨と思ったのは初めて」と言う。政府はこの火災を「局地激甚災害」に指定する。復旧費用の半額が国の補助となる。

 

○降雨と消火活動の結果、大槌町の吉里吉里地区でも避難指示が解除となった。「吉里吉里」で思い出すのは、井上ひさしの「吉里吉里人」(1981年)である。ぶ厚い単行本で読んだ記憶がある。本棚のどこかにあるのだが、分からない。調べたら「二段組で843ページにおよぶ辞書並みの分厚さ」とあった。

 

○大槌町の火災は、これまで1633ヘクタールに及んだという。約16㎢である。大槌町の面積は約200㎢で、大阪市(225㎢)の面積ほどもある。

 

○焼失した16㎢は、私の住む大阪市M口市の13㎢よりも広い。

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 「神戸ニニンガ日誌」(第3,619号)
 

○ロンドンマラソンで、ケニアのサウェ選手が1時間59分30秒の世界新記録で優勝した。公式レース初のフルマラソン2時間切りが実現。50メートルを8.5秒台、100メートルを17秒台で走り続けなければこの記録は出ない。私の全力疾走よりも早いぞ、屈ッ。

 

○中国では人型ロボットがハーフマラソンで人間記録を上回る50分26秒の記録を出した。フルで換算すると1時間40分52秒だ。こういう事もシンギュラリティと呼ぶのか。囲碁や将棋もAIが人間に勝っているが、高齢者向け等にほどよい「負け役」になる等の応用が効くのではないだろうか。

 

○中国のロボットが「ロボコップ」や「ロボット兵士」に至るのは時間の問題のように思える。そしてアトムまでいくかも知れない。

 

○サイバネティクス(生体と機械の通信と制御を統一的統御)の枠を超えてもアシモフの「ロボット3原則」が順守されてほしいと願う。しかし、アンドロイドが西部劇の「負け役」になる映画「ウエストワールド」の世界観が保持されたり、諸国がロボット3原則を守らなければならない保障は今のところどこにもない。

ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。

「神戸ニニンガ日誌」(第3,618号)

【金曜日は過去の号を再録します】

○「何黙ってんねん。もっと盛大鳴きぃな」「こんだけ暑かったら無理やて。熱中症なるわ」「熱中症のセミなんか聞いたことないわ」

 

○「隣のご主人見てみい。いつもエエ声で鳴いてはるで。三橋美智也級や」「例えが古過ぎるやろ。猛暑日は蚊も飛ばんねんで」「あんたはセミや、アホ」

 

○「こないだ夜に鳴いてたやろ」「あぁ、昼寝が過ぎてちょっと夜に…」「若いオケラを呼んどったんやろ」「もうそんな元気ないで、ワシ」「昨日も晩帰ってこんかったがな」「へへっ、ちょっと夜の蝶のトコまで」「アホ、あの店は全部蛾や!ぼったくりやで!」

 

○「明日は朝から鳴きや」「龍角散あるか」「浅田飴しかないわ!ほんでもうミンミン鳴かんとってや。格好悪い」「あかんか」「クマゼミはシャンシャン鳴かなあかんねん」「アブラゼミのものまねしてみたんや。セミ界のコロッケや」

 

○「ゴボ天みたいな顔して何いうてんねん。それにしてもホンマ今日も暑っついなぁ」

≪とある樹上にて≫(2018年7月26日号) 

ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。

「神戸ニニンガ日誌」(第3,617号)

○神戸や兵庫の風景を独特の色使いで描いた川西英(ひで)さん。英さんは明治27年生。作品群「神戸百景」は、神戸市立博物館で管理されている。現在、川西英さんが集めた竹久夢二作品を京都国立近代美術館で展示中である。英さんと夢二の書簡も出展されている。

 

○喜多孝行さんという人が居る。喜多さんは、画集で英さんの作品を見て百景の今の姿を知りたくなり、撮影を開始した。そして神戸百景、新・神戸百景などの作品に描かれた場所に行き、川西英さんが描いたものと同じアングルで写真を撮って発表されている。ものすごい志がないとできない偉業である。

 

○喜多さんは「川西英さんほど神戸を愛し、神戸を描いた作家はいない」と言う。あまつさえ「私たちが何げなく暮らしている神戸の街を、川西英さんの神戸百景を見て感じることで、今まで知らなかった歴史の一端を思い起こしてくれる」という。

 

○兵庫県の名産品を厳選して販売する、兵庫県公式オンラインショップ「ひょうごッシモ」でお買い物をすると、川西英さんの「兵庫百景カード」が同梱される。月毎にお届けする兵庫の風景を変えてお届けする。

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「神戸ニニンガ日誌」(第3,616号)

○昨年話題になった、伊東市・田久保眞紀前市長のワチャワチャには嗤った。東洋大学除籍にも関わらず、市長選の経歴調査票に「東洋大卒」と記した。前任市長が推進していた新図書館計画を白紙にする公約を掲げて当選した。

 

○就任後も広報に「東洋大卒」と掲載したが、各市議に卒業を疑う文書が送られ、問題化した。田久保眞紀は、議長に卒業証書を19.2秒「チラ見せ」したと言う。約20秒を「チラ見せ」というのか。「19.2秒」というのは、私を笑かす役には立ったが、それ以外に何の意味があったのか。除籍されたのに何故証書があるのか。明らかに偽造ではないのか。そもそも学歴詐称は2期務めた市議時代から続いていたのではないか。

 

○疑義のあと、除籍・出直し選を表明したが撤回。結局12月の選挙で落選した。

 

○迷惑を被ったのは東洋大関係者だ。ホリエモンに「どーでもいいだろ」と言われ、注目された。それらの「評価」はマイナス視点での注目だった。田久保眞紀は東洋大学の3万人の在校生と37万人の卒業生に対して多大な損害を与えたことになる。嗤い事ではない。

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「神戸ニニンガ日誌」(第3,615号)

○私のベストなドラマは「ふぞろいの林檎たち」(1983年)「あなたのブツが、ここに」(2020年)そして「傷だらけの天使」(1974年)だ。

 

○朝日紙「語る」に水谷豊が「傷天」について語っている。萩原健一の相手役は最初豊ではなかったが、ショーケンが指名した。役者を辞めようと思っていたが、この仕事は面白そうなので受けた。当時の萩原健一には「どこにもないようなほとばしり出る感性、言葉では言えないような魅力」があったという。

 

○私は水谷豊の最高傑作は「傷天」だと思う。ショーケンを呼ぶ「アニキィ~」は、誰にも真似のできないキャラだ。オープニングも秀逸だ。ショーケンが水中眼鏡&ヘッドホンで起き、トマト+クラッカー+コンビーフ+魚肉ソーセージ+牛乳瓶にかぶりつく。井上堯之バンドの曲も最高だ。

 

○最終回で豊演じるアキラは風邪で死ぬ。ショーケンはアキラをドラム缶に入れて夢の島に運ぶ。豊は「アキラはそれでも兄貴のことが好きなんですね」と言う。続編の話もあったが、断った。「傷天」が今も語られているのは「あそこで終わったから」と言う。

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「神戸ニニンガ日誌」(第3,614号)
 

【金曜日は過去の号を再録します】

○1990年代、「オージービーフ」が売り出された。「ごうしゅう産のお肉だよ」と云われ、それなら江州音頭で知っている。あぁ、近江牛かと思ったらオーストラリアだった。オージーラムというのは仔羊肉のことで、あの国は何の罪もない幼い仔羊を「柔らかいよ」と云って日本などに売っている。

 

○その国が日本の南極海での捕鯨を止めさせるように訴え認められた。その段でいくと、早晩太平洋や沿岸部での鯨やイルカ漁も中止を求められるのであろう。

 

○「鯨やイルカ漁」と云うが、それは調査捕鯨ということになっている。だからこれは日本の伝統的で大切な食の文化と産業だから調査でも何でもなくまさしく「漁」だから文句あるか、ということを叫び続ければよかったのにと思う。

 

○鯨やイルカは魚じゃなくて哺乳類だから愛護してやれよ、ということのようであるが、それこそが偽善者の嘘そのものではないのか。あなた方はオージービーフや何の罪も無い仔羊を販売し、その益で何を食って生きているのですか。

 

○4月1日、このニュースが4月馬鹿の嘘報道であって欲しかった。本当に悔しくて腹立たしい。

 

○こうなったら近大に頑張ってもらって鯨の完全養殖化で「近大鯨」を夢見るしかない。 
(2014年4月2日号)

ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。

「神戸ニニンガ日誌」(第3,613号)

○映画「ナースコール」。看護師フロリアの遅番での夕方から深夜までの勤務を描く。一人が急に休みとなり、2人で25人の患者を看る。

 

○ほぼドキュメントかと思うシーンが続く。不平不満しか言わない患者、末期癌の人、怒り狂う家族、煙草を止めない不良なおばちゃん。フロリアは動きを止めることができない。そこに一瞬たりとも逃さぬように掛かる内線や外線電話。あまつさえ、同時に看護学生の指導も行うという使命が加わり、現場の激務過酷度は泣きそうになる程のマックスに達する。こんな場面をどのように演技指導し、どのようにタイミングを合わせ、どのように本当の現場以上の臨場感を生みだしたのかと思うと想像を絶する。

 

○フロリアはこれまでのどんなヒロインよりも強く、気丈で、信念があり、強烈に美しい。不図、認知症の老女と歌うシーンがあり、どんな名作ミュージカルもこのハーモニーには敵わない。

 

○フロリア役のレオニー・ベネシュが圧巻の演技で、ラストシーンも秀逸だ。現代人必見の特級作品だと思う。

ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。