お久しぶりです。M&A会計士の澤村です。
ラノベ会計士 もとい 読書家会計士でもある私としては、やはり本日のニュースは語らざるを得ないということで
角川によるメディアファクトリーの買収について
ディール概要は、以下のとおり
角川グループホールディングがメディアファクトリーの発行済み株式の100%を
メディアファクトリーの株主であるリクルートから買収するというもので
買収額は80億円。
ただし、譲渡前に、メディアファクトリーからリクルートに対して50億円を配当してから、80億円で譲渡ということなので、実質130億円のディールになります。
なんで、50億の配当が絡むかというと、税務的な問題と、買い手側の資金負担を抑えられるからというもので
現預金と剰余金がたんまりある法人の100%子会社のM&Aのスキームで見られる手法です。
直前期の売上高が189億円、営業利益で7億円、純資産が116億円ということですから
純資産に含み損益がなければ14億円ののれんがついたという計算になりますかね。
で、このニュースを取り上げた理由というのは、本ディールがラノベ業界およびアニメ業界という
オタク産業に大きな影響を与えるディールだからです。
ラノベというのは、ライトノベルのことで、明確な定義が難しいのですが、表紙がアニメ絵みたいになっている
ペーパーバックで出されている小説といったらいいでしょうか。
読書離れといわれて久しい、10代の子供たちに大人気なジャンルです。
ちょっと前の記事で、今日本で売れる作家ベスト10の中に、現役ラノベ作家が2人、あと、ラノベ作家出身の作家が数人あがっていたことが示すように、現在の出版業界で無視できない大きなジャンルになってきています。
ラノベの代表的なレーベルと、出版社および代表作を紹介していくと
角川スニーカー文庫(角川書店):涼宮ハルヒシリーズ、ガンダムシリーズ、サクラダリセットなど
電撃文庫(アスキーメディアワークス):とある魔法の禁書目録、俺妹、狼と香辛料、とらドラ!など
富士見ファンタジア文庫(富士見書房):スレイヤーズシリーズなど
ファミ通文庫(エンターブレイン):バカとテストと召喚獣(いわゆるバカテス)、文学少女シリーズなど
ガガガ文庫(小学館):とある飛行士の追憶、人類は衰退しましたなど
MF文庫(メディアファクトリー):僕は友達が少ないなど
あたりになりますが、このうち実は、アスキーメディアワークス、富士見書房、エンターブレインともに既に角川グループの会社でして、角川グループがラノベの7~8割のシェアを占めているといわれています。
この状態において、今回のメディアファクトリーの買収で、MF文庫が加わりますので、もう市場シェア9割近くになるのじゃないでしょうか
で、次にアニメ界への影響ですが、長くなってきたので次回に

