「リーダーが全てやる」から「全て任せる」へ転換する時― 大義が“自走する組織”を育てる ―
MAコンサルティングの、平田啓です。
創業して間もない、中小企業の社長さんから
こんなご相談を頂きました。
「正直、全部自分でやったほうが早いんです。
任せても、結局は手直しが必要で…結局僕がやることになる。
“任せる勇気”が持てないんですよね。」
創業期のリーダーには、こうした悩みがつきものです。
誰よりも現場を知り、誰よりも情熱を持って走ってきた。
だからこそ、“任せる”ことに怖さを感じる。
しかし、
会社が成長し、人が増えるほど、
「自分でやる」経営から
「人を育てる」経営への転換が求められます。
”任せる”とは、手を離すことではない
■「任せているつもり」でも、実はコントロールしている
多くのリーダーは「任せています」と言いながら、
実際には“結果を上書きしている”ものです。
「その方法じゃダメだ」
「自分ならこうやる」
そんな言葉を口にした瞬間、
メンバーの考える力は奪われます。
リーダーが関わるほど、
メンバーは“正解待ち”になる。
これが、「任せたのに動かない」組織の正体です。
「任せる」とは、“考え方”を共有すること
任せるとは、“仕事”を渡すことではありません。
“大義に基づく判断軸”を共有することです。
大義が共有されていれば、
多少やり方が違っても、方向はズレません。
「この判断は、うちの大義に沿っているか?」
社員がそう考えられるようになれば、
現場は自ら動き、リーダーは支える立場に立てます。
大義がある組織では、
“指示”より“自走”が起こるのです。
「リーダーの代わり」を育てるのではなく、「大義を背負える人」を育てる
リーダーが陥りやすいのは、
“自分のコピー”を育てようとすることです。
しかし、コピーは所詮コピー。
本物のリーダーにはなれません。
育てるべきは、
「大義を自分の言葉で語れる人」。
それぞれの価値観や個性の中で、
共通の大義をどう体現できるか――そこに育成の本質があります。
“大義を背負える人”が増えるほど、
組織は強くなります。
「手放す勇気」が、組織を成長させる
リーダーがすべてを抱え込むと、
組織の成長はリーダーの限界で止まります。
逆に、リーダーが“大義を信じて任せる”と、
メンバーが自分の判断で動き出します。
失敗もあるでしょう。
けれど、それは“大義に沿った経験”としてチームを成長させる糧になります。
経営とは、「スピードを取るか、成長を取るか」の選択。
短期的な成果を求めるなら自分で動くほうが早い。
しかし、長期的な成長を求めるなら、任せて育てる勇気が必要です。
まとめ
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「任せる」とは“大義を委ねる”こと
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判断軸を共有すれば、現場は自走する
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“手放す勇気”が、次のリーダーを育てる
リーダーが手放した分だけ、組織は育ちます。
“自分が動けば早い”ではなく、“任せれば広がる”。
大義を信じ、委ねることで、
あなたの組織は“個人の力”から“チームの力”へと進化します。
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