大義を語るだけでは人は動かない― 「想い」と「成果」をつなぐ経営 ―
MAコンサルティングの、平田啓です。
このようなご相談を、頂きました。
どうも現場には響いてないんです。
“きれいごとより数字だろう”って空気もあって……。
結局、大義を掲げても、日々の業務には落ちていかないんですよね。」
創業期は
勢いと情熱で突き進んできたB社長。
しかし社員が増えるにつれ、
“想い”と“成果”の間に距離を感じ始めていました。
経営者として「大義を貫きたい」と思いながらも、
現場は「結果を出すこと」に必死。
このズレこそが、多くの中小企業が直面する壁です。
大義は“語る”ものではなく、“体験させる”もの
■大義と数字、どちらも正しい
経営において、「大義」と「数字」はしばしば対立して語られます。
「大義ばかり語っても、売上は上がらない」
「数字ばかり追うと、志が失われる」
しかし、本来この二つは対立構造ではありません。
大義は“目的”、数字は“結果”。
両者をつなぐ“道筋”を設計することが、経営者の役割です。
■大義を“体験”に変える
大義を浸透させる最も確実な方法は、
「体験に落とし込むこと」です。
たとえば、あなたの会社の大義が
「顧客に誠実である」なら、
それを社員が実感できる場をつくる必要があります。
朝礼で唱和するよりも、
「お客様の喜びや感謝を共有する時間」を設けた方が、
“誠実さが仕事の中心にある”と感じられるでしょう。
大義は“教える”ものではなく、
“感じてもらう”もの。
社員が自らの体験として大義を理解した瞬間、
組織の行動が変わり始めます。
“数字”は大義が実現できているかを示す“証明書”
■数字で大義を可視化する
大義を「きれいごと」で終わらせないためには、
“大義がどれだけ実践されているか”を数字で示す必要があります。
たとえば、
-
顧客リピート率
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社員の定着率
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チーム内の助け合い件数
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社内アンケートでの「共感度」
これらは“大義の実現度”を測る指標となります。
数字があることで、
「大義=行動の意味」として社員に実感されるのです。
数字は、大義の“証明書”。
「数字で大義を語る」経営へ
経営者が数字で大義を語れるようになると、
社員の迷いは消え、判断軸が整います。
「大義を体現しているかどうか」が、
評価や改善の基準になるからです。
社員は“大義のもとで成果を出す”ことを誇りに感じ、
経営者は“数字を見れば大義の浸透がわかる”ようになる。
この循環ができたとき、
会社は
“想いに動かされる組織”から
“使命で動く組織”へと進化します。
まとめ
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大義は“体験”として伝えることで根づく
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数字は大義の“証明書”である
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「数字で大義を語る」経営が、社員を動かす
「大義とは、経営の“魂”です。
数字とは、その魂が社会でどれだけ生きているかを示す“証拠”です。
想いを語るだけでなく、数字で語れるようになったとき、
経営は信念から“成果のある使命”へと変わります。」
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