
3年ぶりにだんじり祭りが開かれました。
コロナ前のように町全体での開催ではなく、
地区ごとの開催でしたが、
町にお囃子が響くのは、
なんとも活気があって、素晴らしい。
感染対策しながらの準備も開催も、
従来通りではなくて、
共用を避けるとか、
換気と騒音対策の狭間で試行錯誤したり、
当日の食事の世話の仕方も変えたり、
休憩中もちょっと抑えめにおじちゃん達がお酒飲んでたり、
お弁当は黙食で、
家で食べたかったら帰っていい、とか
それでなんか窮屈だなって思ったかといえば、
わりとそうでもなくて、
それはそれで、
今はそうだよね、って
みんな分かっているというか、
それでも祭りができてるやん!っていうワクワクの方が優るというか、
なんなら
あ、無理して喋らんでもいいねんなー、
家に帰りたかったら帰っていいんやー、
お酒も注ぎ合ったりしなくていいんやー、
気楽になったこともあって、
これはこれでいいな〜。と思いました。
とはいえ、
しっかりお祭りに参加したのは初めて。
子どもたちが囃子方に入会して初めてのお祭りだから。
それまでは、見て楽しむ側だった。
今度は、見てもらい楽しんでもらう側。
それは娘が望んだことでした。
まだヨチヨチ歩きの娘は、お囃子を聞くのも、だんじりを見るのも好きで、後ろからついて歩いていって、だんじりが止まると、一番前に座って見たり、青年部の方にだんじりに乗せてもらったりしていました。
子ども会にいたころは、
だんじりの前で踊りをするのが毎年の恒例で、
張り切ってクネクネ踊っていました。
いつか乗りたいなぁ〜、
鐘や太鼓ならしたいなぁ〜、
そしたら、
入会できるよと教えてもらい、
娘は迷わず入会を決めました。
もちろん
保護者も手伝いに入ることは大前提ですが、
私も祭りは好きだし、
あまり迷いませんでした。
きっと昔ながらの色々はあるかもしれない。
でも、世代間で色々と話し合っておられることも聞き、
そんな人たちが一生懸命支えておられるなら、
きっと大丈夫だ、と思いました。
入会してすぐコロナ禍になり、
祭りへの熱は冷めてしまうかな………
そんな心配は不要でした。
3年ぶりに囃子方の練習が行われることになり、
行ってみたら、
太鼓の音を聞いたら、
鐘の音を聞いたら、
一気にあの熱量が戻ってきました!!
きっと太鼓を叩く人の情熱や、
鐘の音に伝わる思いが、
強くて熱く燃えていたからだと思うのです☆
娘はよく練習にもついていって、
先輩の指導にもしっかり耳を傾けて、
なんとか自分のものにしようと一生懸命やってました。
きっと入会したばかりだから、
まだだんじりには乗れないかも…と言われても、
練習は続けました。
そしたら、
祭りの前日練習で、
練習に来た子は全員乗せたい、
と、発表されました。なんと!!
それでも、まだ半信半疑でいた私達。
そして、当日。
娘は憧れのだんじりで、
鐘を鳴らしていました。
先輩の叩く太鼓に合わせて、
練習どおりに、
高らかに鐘を鳴らしていました。
通りに見に来た町の人達が、
嬉しそうにだんじりをながめて、
スマホを向けたり、
赤ちゃんを抱っこしながら体をゆらしたり。
だんじりの後ろを歩いていた私も、
とても楽しく穏やかな気持ちになれました。
見に来られた方にも来れなかった方にも、
きっとよい明日がやってきますように。
その日、
寝る前に、
今日な、だんじり乗るときにな、
おじいちゃんに抱っこしてもらって見てただんじりに乗れてな、
夢がかなったなー、
って、
泣きそうになったわ。
ドラマみたいやなって、
思ったわ。
おじいちゃんが見てたらなんて言ってくれたかなぁ〜。
と、娘は言いました。
そうやね。
おじいちゃんもずっと見てくれてたと思うよ。
翌日も娘は鐘を鳴らす役をさせてもらえて、
なんと息子も乗せてもらえました。
息子はまだ鐘を鳴らすこともできないけれど、
皆さんの温かい配慮で乗せてもらえました。
帰宅して、
もらったばかりの楽譜をみて、
布団にもぐりながら鐘の練習をしていました。
こうして、
人はなにかを目指すようになるんだな〜。
最終日にみんなで振り返りをする際に、
みんなが改めて祭りを続けていこう、
と気持ちを確かめあっているように感じました。
なにかを続けることは大変。
でも、得るものはきっと計り知れないのですね。
私も色々なことを感じました。
旦那もたぶん、今までとは違うなにかを感じたかもしれません。祭りには寄り付かなかった人ですが、娘がだんじりに乗ると聞いて、祭り出てきましたし、なんとだんじりを引く列にも加わりました。
祭りが好きでも嫌いでもどちらでもいい。
ただなんとなく思うのは、
この地でこのお祭りが受け継がれてきたことには、
きっと意味があるよな、、、
ということです。
また、来年も平和に穏やかにお祭りを楽しむことができますように。
きっとそういう気持ちでいることが、
未来へつながっていくんだろうな。