ものすごい一戦でした。勝てば2位、負ければ4位で今シーズン終了。勝敗一つで明暗がぱっくりと分かれる展開を迎えたことにまず驚いたものです。
マリーンズ、よく勝ちました。何よりも、最後の最後で小島が圧巻の投球を見せてくれたことに心が躍りました。
これで、クライマックスシリーズファーストステージの開催地が千葉に決まりました。また、谷保さんの声が聴けますね。
この試合はパ・リーグの最終戦でもありました。したがって各部門のタイトルホルダーを決する試合でもありました。本塁打王争いでは26本でソフトバンク近藤、楽天浅村、そしてマリーンズのポランコが並んでいました。そして9回表と裏にそれぞれポランコと浅村に打席が回るという展開を迎えたのですが、ポランコと対する楽天の松井裕樹は見事でした。浅村の本塁打王を確定させるために、ポランコとの勝負を避ける選択肢もあったと思うのです。事実、ボール3つが並びました。「ああ、やっぱり勝負しないのか…」と、私は思いました。仙台のライトスタンドからも勝負を求めるブーイングがあったようです。
しかし松井は、他の投手とは違いました。次の球でストライクを取り、最後は空振り三振。厳しい場面から逃げずに勝負して、浅村の本塁打王獲得をアシストする圧巻のピッチングでした。
松井は来年、日本にいないかもしれません。しかし、マリーンズにとっては何年も難関であり続けた稀有なクローザーでありました。きっと海の向こうでも活躍してくれることでしょう。
マリーンズに勝利に沸く一方で、松井裕樹の真骨頂を見ました。最終戦にふさわしい、ナイスゲームでした。