昨年観ました。「マスク」の14年後のジム・キャリーです。なお一昨日書きましたが昨年はさらに12年後のジム・キャリーも観ています。
この映画、とても面白かったです。とにかくまぁ観た後の自分の気分が実にいいのです。これを観た後に仕事に臨んだら、きっと何でもうまくいくような気がします(一方、先日『新感染』を観たあとの仕事は大変でした。これはこれで素晴らしい作品なのですが)。
日常の何事についても後ろ向きで一人でいるのが楽、という主人公は友人の誘いに対しても嘘をついてまで避けます。そんな主人公がふとしたことから怪しげなセミナーに参加します。そのセミナーでは「何事に対しても“YES”と言うべし」というもので、ひとたび“NO”と言ったらいろんな災厄に見舞われるぞというもので、実際にそうなってしまい主人公はいろんなものに対して“YES”というようになります。ところが主人公の職業は、銀行の融資係。いろんな融資案件に対して“YES”を乱発してしまいます。そして街で見かけた「結構相談所」やカルチャー教室の案内に対しても何でも“YES”。もう、大変です。ところがそのおかげで韓国語を操ることができるようになったことで事態が好転したり、乱発した融資のおかげで出世したり。そんな中で出会ったちょっと変わった女性と付き合うことにもなります。そしてその女性が勇気を出して行ったプロポーズに対してももちろん“YES”だったのですが事態が暗転。そして女性は「イエスマン」の真相を知り、なんでもかんでも“YES”と言う人だったのねと激怒して主人公の元を一度去ってしまいます。友人からも「“YES”もいいけどそれはよく検討してから言うものだ」と諭され、主人公は怪しげなセミナーの真意をセミナー開催者に問います。そして主人公は考え直し…
病院を抜け出してドゥカティを駆って元恋人のところへ向かい、最後は熱意をぶつけます。
この映画はジム・キャリー、そしてヒロインのゾーイー・デシャネルがとてもいいです。ゾーイー・デシャネルについては全く知りませんでしたが、あえて言えばアイフルのコマーシャルに出てくる大地真央がむちゃくちゃ若かったらこんな感じではなかろうかと思いました。アイフルの大地真央は滅多に動画を見ない私でも何回か再生してしまうくらい素敵です。よく考えたらゾーイー・デシャネルが本作で主人公に発したメッセージは、「そこに愛は、あるんか?」だったのかもしれません。
またわき役も素晴らしいです。全部初見の俳優さんたちですが、仮装ホームパーティーが趣味の元上司リス・ダービー(オースティン・パワーズそっくりでしたが自分と同い年でびっくりしました)、そして主人公が覚えた韓国語を駆使して救った在米韓国人のヴィヴィアン・バング(日本版wikipediaなし)が実に個性的で、魅了されました。
最近、マドロックによく似た映画評論家のあの金言が頭によく浮かびます。
「映画って、本当にいいものですね」
マドロック、先日70歳の誕生日を迎えたそうです。