なぜかヤクルト対阪神 | 町田ロッテと野球散策

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いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 千葉でマリーンズが負けた頃、私は都心で仕事でした。デーゲームでもあったので試合は全く観られていません。そして定刻18時にオフィスを出て、いつもと違う色の地下鉄に乗ります。

 

 着いたのはなぜか外苑前でした。おかしいなぁ…。

 この日唯一のナイトゲームであるヤクルト対阪神を観に来ました。言うまでもなく初めて…ではなかったのですね。実は、32年ぶりです。1988年4月に長嶋一茂がプロで初めて先発出場するという試合をたまたま観たのですが、それがなんと阪神戦だったようです。おお、それ以来の阪神戦です。しかしまた、なぜ来てしまったか。実は阪神でなくても全然よかったのですが(一度ボーアを観ておきたかったというのはありますが)、最近我が子が「ヤクルトがすき」と言い始めているのでちょっと試しに来てみた、というのが本当のところです。我が子の「ヤクルトがすき」…これは私が早朝の『プロ野球ニュース』を観ているときにちょうど起き、そのあとのヤクルト戦の再放送を観てからだったと思います。いきなり太った燕たちが現れるものですから我が子はもうそれでテレビに釘付けになってしまったのです。なお余談ですが、ヤクルト戦でなく『新・みんなの鉄道』でもだいたい同じ感じになります。

 家族とは外苑前駅の近くのベローチェで待ち合わせをしました。そして我が子はしっかりヤクルトのユニフォームを着、帽子を被ってていました。たしかに「買ってもいい」とは言ったけど、帽子まで買い揃えているとは…。さらにそれだけで1万円オーバーだったことにも衝撃を受けつつ、神宮球場に入ります。この日のお席はレフト側画面見切り席という、名前だけではあまり座る場所のイメージが沸かない場所だったのですが、着座して初めて理解しました。ライト坂口が全く見えませんでした。つまり、センターバックスクリーン下の売店エリアあたりにかかる傘が完全にライト方面の視界を妨げる格好となるのです。ところがこの席に座り、あることに気づきます。そう、ここはカメラ席のそばでした。したがって、テレビで観る画角とほぼ同じビューで試合を観ることができます。坂口は見えないですが。

 その坂口を遮る売店エリアの傘に…

 

 ヤクルトの主砲・村上が決勝ホームランを放り込みました。実に美しい弾道でした。こちらに向かってくる放物線をほぼ正面から体感できました。おお、これぞ4番…実に惚れ惚れとする一打でした。

 

 打たれたのが…藤浪だったのですね。7年ぶりのリリーフ登板だったそうです。実は先発ガンケルに早々と代打が出され、ブルペンでこの長身が準備していた段階で驚きました。あの藤浪が、中継ぎで出てくるのかと…。今季は先発でなかなか結果を出せずにファーム行きとなるも昨日のコロナ濃厚接触者続出による大量の登録抹消を受けて入れ替わる形で一軍に再招集された藤浪は、きっと期するものがあったでしょう。5回裏の登板、先頭バッターは投手のスアレスでしたがいきなり151km/h、2球目も150km/hと、速球でぐいぐい攻めます(わりと粘られましたが)。ただ、敗戦投手になってしまいました。さあ、藤浪の復活はあるのでしょうか。

 

 なおこの試合の終盤、我が子が驚くことを言います。

 

 それはヤクルトの勝ちパターンのセットアッパー清水昇が登場したときでした。

 

「あ! さわむらのとうじょうきょく!」

 

 我が子に言われて気づきました。清水の登場曲も“sandstorm”だったのです。この曲は最近の登場曲にしては珍しく、歌詞がありません。カッコいいですよね。というか、我が子がマリンで澤村を観たのはわずかに2回です。にもかかわらずそれを澤村の登場曲と認識していたとは驚きです。我が子はもう野球なしでは生きていけないかもしれません。いいのでしょうか。

 なおヤクルトの登場曲では、風張のドヴォルザーク(『新世界より』)っぽいやつも大好きです。

 

 試合はヤクルトが上述の清水、そしてクローザー石山がランナーを背負いながらも締めて2-1で勝利。こういう僅差のゲームも実に見応えがあっていいですね。単純に面白かったです。めったに来ないヤクルト戦ですが、我が子が東京音頭を楽しんでいたりPassionにぞっこんだったりしたので、かつけっこうお高いユニフォームを買ってしまったのでまた来ようと思います(ユニフォームに袖を通すのが1回こっきりでは実にもったいないというセコい感覚のほうが強いかもしれませんが)。

 

 ヤクルト先発スアレス、ナイスピッチングでした。

 

 阪神のクローザーのスアレス、ブルペンで肩を作るも出番は訪れませんでした。最終回に阪神が追いついたらその裏は登板したかもしれません。なおこのスアレス達は、兄弟だそうです。先にプロで活躍したのはこちら、弟のロベルトです。

 体格こそ異なれど、髭はお揃いです。

 

 なお髭で思い出しましたが、楽天の酒居が顎髭を生やし始めていて驚きました…