あれはきっと別の人 | 町田ロッテと野球散策

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いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 およそ1か月前、今季初めての公式戦観戦でした。マリンフェスタユニフォームをまとって先発マウンドに立ったのは、“FLOW”ことホセ・フローレスでした。しかしながら序盤に山賊打線につかまって降板となり、この日はチームも負けてしまいました。ところがそのフローレスは先日、再び一軍登録されました。そしてセットアッパーとしてマウンドに上がったのです。先日はフォアボールを1つ与えるも残りを抑えて無失点投球でした。先発投手が5回で114球も投げてしまって降板してしまったのはマリーンズにとってはある意味では大ピンチでしたが、彼がいたことでそのピンチをしのげました。

 そして昨日の日本ハム戦です。これは、実に圧巻でした。先発岩下はやはり5回で降板してしまったのですがその後永野を挟んで7回に登場したのがフローレスでした。三者凡退という抜群の結果を残しました。ただ瞠目すべきはこの回の先頭打者である近藤との対戦です。「いつかは4割打者になるであろう」と言われている(私が勝手に思っている)近藤を三球三振に仕留めたのですが、とくにウイニングショットの3球目の「落ちる球」はまさに魔球でした。もの凄い落差でした。どこかで感じたイメージであると思ったのですが、思い当たったのは野球盤で打者の直前にあるプレートがパカっと開いてボールが落ちてしまうシーンでした。近藤は、見事にそれを食いました。そしてチームは相手チームの守備が大いに乱れたのを機に畳みかけて勝ち越しに成功し、そのまま勝利を収めました。かつ、フローレスに初勝利が舞い込んだのです。

 先月見たフローレスは、きっと別の人なのでしょう。そう思えるくらい、別人のような好投でした。

 初めてのヒーローインタビューは、ガムを噛みまくりながらのものでした。ヒーローインタビューであれだけお口を動かす人を初めて見ました。我が子が真似してしまいます(※夏休み特例で22時就寝中)。母国ベネズエラの情勢はとんでもないものかもしれず、私にはなかなか想像できません(次月の給料がうまい棒1本になってしまうくらいのことが起こっていると想像しています)。ただマリーンズに来たのも何かの縁です。マリーンズには、プロ野球選手と二遊間を組めるほどの野球センスを持ったスペイン語通訳もいます。そしてなんと言っても、世界屈指のガム会社です。大好きなガムには事欠きません。マリーンズには、コアラのマーチや乳酸菌ショコラに囲まれて充実した野球生活を送っている(しかも結果を出している)和製大砲もいます。この日は「奇跡の内野安打」を2本も放ちました。

 ジャパニーズ・ドリームを摑むには最高の環境です。

 ゆくゆくは三大テノールのように。

 

 どうしても名前が似ているホセ・カレーラスを想起してしまいます。