(昨日からの続き)

 

9,サンクトペテルブルクのパラドックス

これはコイントスで、1回当たるごとに報奨金が倍になるというゲームです。金と酢で当たる確率は2分の1なので、報奨金と書けるとその期待値は何回目でも1。したがってやればやるほどもうかって、究極の期待値は無限大です。でもゲームはどこか有限回で終わります。

 

この「有限=無限」が、この問題がパラドックスと呼ばれる理由です。これは無限の取り方の問題です。各回は有限ですが、回数をやればやるほど報酬は青天井で増えていきます。この青天井を無限と呼んでいるわけです。

 

 

10,盾と矛の矛盾

これが矛盾の語源で、「ある商人が盾を売るときに「どんな矛でも貫けない」と言い、矛を売るときには「どんな盾でも貫く」と言った。それではその盾と矛を戦わせたらどうなるのだ」という問題です。

 

この商人の売り言葉は命題の前提に当たります。そして矛盾のある前提に基づく命題はすべて真です。つまりどちらかが食われようとも、相打ちになろうとも、あるいは大爆発が起ころうとも、なんでもありと言うことになります。同時に言葉の不完全さも表現しています。

 

 

11,赤い川のパラドックス(仮)

この名前は私が付けました。ある島に盗賊が侵入して、「この川が赤くなったら津波が来る」と流布した。そして盗賊はある日、川に赤いペンキを流した。川が赤くなって正直な島民は逃げてしまい、盗賊は堂々と盗みをした。しかし実際に津波が来て、盗賊はおぼれ死んでしまった。

 

 

12,サルのツボのパラドックス(仮)

この名前も私が付けました。サルのツボとはサルを生け捕る道具で、ツボの中に餌が入っています。あるハ坪の中に手を入れることはできるのですが、餌を握ると手が大きくなって、手がツボから抜けずに人につかまってしまいます。

 

結局サルに選択肢はあるのですが、餌をあきらめるか人につかまるかしかありません。このような見せかけの選択肢で恩を売る行為をサルのツボのパラドックスと呼んでいます。

 

 

13,初めてだけど懐かしい

これはアニメの「美少女戦士セーラームーン」のOPに採用された、「ムーンライト伝説」の歌詞の一部だ。文法的に形式上の矛盾はないが、構成する語彙の意味において矛盾している。こういう矛盾はいくらでも作れるし、日常会話レベルでも良く見る。意外性を演出するための技法ともいえる。

 

 

 

↓の続きです。

 

 

↓に続きます。

 

 

 

画像は下記のサイトより、お借りしました。

美少女戦士セーラームーンの必殺技まとめ - RENOTE [リノート]