(昨日からの続きです)

 

14,モンティホール問題

「モンティホール問題」と言うパラドックス(逆理)がある。

 

まず回答者に3つの閉じた扉が示される。そのうちどれか1つの扉には宝が隠されていて、残りの2つは空である。回答者は宝のありそうな扉を、ヒントなしに適当に選ぶ。その後に正解を知っている司会者が、選ばれなかった2つの扉のうち空の扉を1つ開けて、「ここにはありません」と示す。さてこの時点で回答者は、「選択を変えるべきかそうでないか」と言う問いである。

 

これに対し普通は、「残りの2つの扉の正解率がともに1/3から1/2になっただけなので、あえて変える必要はない」と思うだろう。私もそう思った。だが正解は、「回答者が最初に選んだ扉がどれであれ、絶対に乗り換えなさい」だと言う。ちょっと不思議に思う「正解」だ。

 

そもそも初めにどっちを選ぼうが「どうでも良いから乗り換えろ」、これってあまりに非科学的に聞こえないだろうか。私も間違えたが、「乗り換えろ」と言う正解が正しいことは、数値実験でも確認されている。

 

それではこれをどう考えたら良いのだろうか。ポイントは、「司会者は正解を知っている」と言う点だ。つまりもし回答者が正解のドアを選んでいたとしよう。この確率は1/3だ。そしてこの時司会者は、残った2つのドアのどちらでも開けることができる。

 

だがもし回答者が空のドアを選んでいるとしよう。この場合選ばれていない2つの扉は、「1つは合っていて1つは空」と言う状態になる。だから司会者はそのうちの、「空の方の扉を開ける」という選択肢しかない。つまり司会者の自由度が制限されているのだ。だから開けて見せることは、司会者が「黙秘で正解を教えている」行為に当たる。従って回答者が選んでない扉の確率はおのずと2/3になり、乗り換えるのが正解と言うことになる。

 

それでは初めに回答者に与えられる扉が4つだった場合はどうなるのか。正解はやはり、「どれでも良いから乗り換えろ」となるように思う。

 

 

15,「常に」の非条理

矛盾ではなくて非条理なのだが、アプリの選択肢等で「1回のみ、毎回」の2者択一がある。これで「毎回」を選んでしまうと、別途切り替えスイッチがない限り、用いるアプリを変更する手段がない。これって不条理であり、かつきっと何かの矛盾と関係がある。

 

 

以上です。

(このシリーズは、本日で終了です。)

 

 

 

↓の続きです。

 

 

 

画像は下記のサイトより、お借りしました。

モンティ・ホール問題のわかりやすい解説3選【あのマリリンだけが正解した問題】 | 遊ぶ数学 (integraldx.info)