[中期小説] 終沫の唄が聞こえる | 妄想小説日記 わしの作文

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わたしの妄想日記内にある”カゲロウの恋”の紹介するために作った
ブログです

ごく普通人間が関東の田舎町に生まれた。

生まれた子は5才になり次第に贔屓(ひいき)の片燐をみること

なる。少年には姉がいたが親のいうことに従順で頭が良く父親は娘

を可愛がり自己主張が強く納得いかない事は例え親の言う事でも従

わない少年だったので父親は敵視し明白な贔屓(ひいき)をとる。

 

可愛げのない子、世間で言われる生意気な子それが少年川上了輔で

ある。年上の子供たちから煙たがられ大人達からは生意気な子と罵

られ学校では嫌がらせを受け教師からは差別を受けた。なぜこんな

つまらない人生を送らなければいけないのか僕はなんで生まれてき

たのか悩む少年だったが人一倍他人より優れる才能と言うと語弊が

あるかもしれないが素晴らしい点それが忍耐力といえる。

 

どんなに嫌がらせをされても少年は休むことなく学校へ通ったし五

寸釘を足に突き刺した間々学校へ誰にも言わず授業を受けた。普通

の子なら泣き喚き病院へ搬送されるところだろうが少年は隠し続け

幸いな事に一人だけ教師の中に少年を見守る女性教師が少年の異変

を見つけ大騒ぎとなった。しかし・・・

 

痛みを堪えた少年を親は褒めるところだろうが両親は世間体を重視

する人間だったので教師が帰った後に少年は父親から折檻されたの

である。学校で我慢したせいで逆に父はそれほどの痛みはなかった

と考えたからだ、そんなことは有り得ないどんな人間でも足を大き

な釘が突き通したならばいや小さな釘でも頭まで踵に突き刺したの

なら痛みは尋常ではない、痛みを知らないと他人には理解出来ない

それが怪我というものだ。

 

辛い小学校生活を終え希望に溢れる中学校へ昇級した。

はじめて着る学生服、黒皮の学生カバンに学生帽。太平洋戦争の特

攻隊に憧れもしその時代に生まれていたのなら志願したと考える少

年にとって黒い学生服と学生帽は憧れ以外の何物でもない、また小

学校と違い班単位のグループ登校ではなく孤独を好む川上了輔にと

り夢にまでみた個別登校。しかし了輔は忘れていたというより気づ

かなかった公立中学では家で行く学校が決まり他地区へ越境入学し

ない限り小学校と同じ面子で進学しなければならない。

 

入学式当日からイジメは始り了輔は数人によって旧校舎のトイレに

閉じ込められ入学式は欠席となり母親はひとりで息子が出ない入学

式に参加した。トイレでロープで縛られても歩くことが出来たがド

アが施錠されていては出る事ができない、そのうち尿意も催してき

たがと便器は目前にあるのだが腕を背後で縛られる為にズボンのフ

ァスナーさえ下す事が出来なかった。

 

水を頭から掛けられ卸したての学生服はビショビショ、4月初頭は

まだ寒く春は三寒四温というほど寒い人暖かい日が交互にやってく

る入学式のこの日は霜が降る程寒く寒さで震え了輔の尿意に拍車を

かけた。

”もう入学式ははじまったのだろうか”

”お母さんは心配してるだろうな”

父親から忌み嫌われているのは気づいていたが母親からは好かれて

いると思っていた。

 

しかし入学式場ではひとり空席なのに当たり前の様に進行し母親の

栞も騒ぐことなく人形のように冷たい表情で憮然としていた。了輔

の考えと違い母もまた息子を愛せなかったのだ。そんな母の想いも

知らぬまま刻(とき)がわからぬ了輔は始業式が終わり帰宅する人

々を知らぬままに薄暗いトイレの中で一人耐え続け勿論母が帰宅し

た事など知る由もない。

 

「こんな時間までトイレで何やってるんだ」

「ずぶ濡れになって酷い事をする、今解いてやるから」

 

午後4時になりようやく了輔は解放された、助けに来たのは70過

ぎの老人で作業服を着ていたので用務員かと思われた。ロープを解

く時点で了輔の胸が普通の男子学生と違うことに年老いた用務員は

気づき動かして手を止めた。

 

「おめえ、胸に何か入れてるのか?女子(おなご)みたいな胸して

 るよな、見せてみろ」

「何も入れていません」

「良いから見せろ」

 

了輔の顔立ちは小顔で男子ばなれをしていたが学生服を着る姿に

は女子の風体を思わせるか細い体形をしていた訳ではない。上着

を脱ぐと胸に二つの小指よりも一回り小さい突起が現れた、女性

でいえばAカップだろうか小さな膨らみが濡れたワイシャツから

透けてみえる。ズボンを脱ぐと男性用のトランクスが膨豊な柔ら

かな尻を濡れて張り付くトランクスに食い込む。

 

「おめえ女子(おなご)の癖に学生服きてちゃあかんぞ」

「いいえ男子です、お沈々ならちゃんとついてます」

「嘘つけそんな突っ立った胸の男子など聞いた事ないぞ」

「おしっこが漏れる」

「見ててやるからここでやってみろ」

 

大便用の便器でトイレのドアを開けたままおしっこをしてみると

バギナの花びらを左右に開き怒張した男根が伸びてきて勢いよく

尿を噴出させる。

 

「確かに男だ」

「恥ずかしい」

「両性具有なんて初めてじゃ」

 

その後了輔は年老いた用務員に連れられて新館職員室まで行った

当直の教師に事情を話すと教師は不可思議な顔を見せる。

 

「そうか、大変な目にあったね。入学式からイジメなんて初めて

 だよ」

「助けてくれた御爺さんは本当に用務員と名乗ったのかい?」

「いえ用務員とは言いませんが作業服を着ていたので僕の想像で

 用務員かなと」

「うちの学校には用務員はいないのだよ」

 

振り返ると老人の姿は消えていた。4月1日の入学式のあった日

東北地方で大きな地震がおきて津波で多くの人が呑まれる災害が

起こった。

 

入学式から3日目授業は6時限まであり各生徒は弁当持参で登校

クラブ活動を始めるのもこの頃だろう。了輔のクラスは同いう訳

か上級生の2年や3年が休憩時間には集まった。

 

「おい長谷川、あいつか」

「はい先輩あの女みたいな顔をしている奴です」

「三上、木下、田島あそこに座ってる奴だってよ」

「ああ、あいつか可愛い顔してるじゃねえ」

 

机にかけてあった了輔の鞄を取ると逆さまにして中に入っていた

教科書やノート弁当箱が鞄から落下し弁当の包みを開け蓋を取る

とあまりにも粗末な弁当だったので床に落とした、今時珍しい中

央に梅干しだけの日の丸弁当だったのであった。

 

「俺達と遊んでくれたら弁当分けてやるからな」

「男同士だもんな性犯罪にはならんよな先輩」

「当たり前じゃねぇか」

「嫌だ、やめてください」

 

了輔は2,3年の男子生徒に抱きあげられ3階の校舎のを廊下を抜

折する階段を降りると旧校舎の渡り廊下を走り旧校舎の軋む床

音を奏でながら木造の校舎の最奥にある不気味な医務室に入ると老

築化した古いベッドに了輔を放り込んだ。

 

「何するんです、嫌ぁあ」

「何するって楽しい事だよ、勉強さ男と女のな」

 

了輔は興奮してくると女の部分が顔を出し言葉遣いも女性化する。

身体も自分の意思とは関係なく涎を垂らす、了輔としては悔しいと

ころではあるまいか?同年代の女性と違うところは自分で男性の身

体を知るからに他ならない、故に他の女性とは興奮の度合いが違う

自分の身体を持ってして男女の結合の男性の悦びと女性の悦び両方

知ることで男女互いの気づかない盲点が理解できる。例えば動き方

ひとつ見ても男は突く腰の動きだが女は前後に腰を動かすグライン

ドだ。

 

両方の腰の動きを知る了輔だから射精させるのは簡単だろう、それ

だけで事が済むなら、だがそこに妊娠という結果が起こる。

しかし了輔にはまだ幼い、教えてくれる人もいない完璧な両性具有

であるから精子と卵子の両方を生産できるということは妊娠も可能

なのだが了輔はまだそれを知らない。2,3年の男子生徒もまた了

輔に卵子ができるとは夢にも思わなかった。戸籍で男性となってい

ても妊娠と言う事実がレイプされた事象を物語るが男子達は知らな

い。

 

了輔が男達に犯された日、南の島が噴火し土石流で多くの犠牲者が

でたが了輔は自分の所為だとは考えなかった。

 

神に性別は無い、言い換えれば男女の性を持つ者であれば神族とい

える。神の自覚があってもなくても神は神なのだ。そんな事を知ら

ない人間達は男女の性器を持つものを化け物扱いし虐待の対象とす

る、自分達にはない異質な能力を持つ者を毛嫌いして遠ざける。

 

月日は過ぎて9月は健康診断、この頃になると了輔の身体は女性だ

と知らぬ者はいなくなった、期待に膨らむ男子生徒に対し冷たい視

線を送る女子生徒なぜならAAカップが1/3を占める女性徒には僻み

があり男子に見られ恥を知れと思う反面本当にAカップなのだろう

か知りたいと思う心もあった。

 

「先生、身体が女子なのに男子と一緒じゃおかしいです」

「先生も川上君の胸見たいんじゃないの?」

「性犯罪を助長させる気なの」

「わかった、わかった女子として健康診断を受けろ川上」

 

このように女子生徒から男子の中で健康診断を受ける川上に抗議が

いついだ為了輔は女子と健康診断を受けることになった。上着を

脱ぎトランクス1枚になると膨らむ胸も去る事ながらツンと上を向

いた尻に羨望の眼差しが送られていた。

 

「また胸が大きくなったんじゃない」

「どうみてもAじゃなくあれはBかCだわ」

「触ってみてえ」

「あたしなんてAAのまま成長する兆しもない

 

大きくなった胸、ツンと突き出たお尻、そしてくびれた腰にとても

男とは思えない官能的な身体に僻み(ひがみ)よりも女子達はウッ

トリして頬を紅潮してしまう者もいたほど。

身長、体重までは終わり視力の検査では驚くべき数値を見せ2,5

で周囲を驚かせた今はバストの計測でTシャツをぬぐとよく実った

果実が圧迫されて我慢していたのが自由になったようにプルンと震

えながら現れる、乳首と豊胸のバランスがとれた美しい胸だ。

 

「普段ブラジャーはしてないの?」

「つけた事はありません」

「豊胸症だから胸がもっと大きくなるわ、ブラジャーしたほうがい

 い乳がん予防のためにもね」

 

携帯電話は持ち込み禁止になっているがパンツの中にこっそり持っ

ていた者は見つからない様に密かに了輔の胸を撮影した。ブラジャ

ーをしたことがない皮膚は赤くなく緊張で乳首も隆起していたので

記録に残したい気持ちだったのかもしれない。

内診では胸をはだけなければならないが再び好奇な目で見られるか

と思うと了輔は気が重かった、それよりも今は女性ホルモンの匂い

によって海綿体に血が流れ込み男根隆起し下半身が痛い程膨張して

しまったからこれを見られるのはまずいと感じ両手で隠し乍ら順番

待ちしていた。

 

了輔は小顔に男子みたいなショートヘアだが毛の量が多い、瞳も大

きく半面鼻が小さく頬骨が出た女子顔、そして唇が伸びるせいか奇

麗な声を聞かせる。健康診断で訪れる女医にとって容姿は女性なの

に性別は男子、そのような人間を診るのははじめての体験だった。

男子の癖に女子の様な胸を持つ了輔と言う少年に聴診器を当てると

特別変わったことはなく心音も極めて正常で脈拍も正常、ホルモン

注射すれば何か異常があるものだがそれもなく正常な女性の身体だ

といえるが男性らしい。

 

「あなた本当に女子じゃないの」

「足だってそんなに細く色白」

「なんでも両性具有というそうです」

「そうなんだ」

「先生腰骨が痛むんですがなにか病気でしょうか」

「思春期には腕や足など成長期に痛いのはよくあることよ」

「腰骨というのも珍しいけどあなた、お尻がもっと大きくなる」

「やだな」

「そんな事言うと安産じゃない女性から恨まれるよ、男性には関係

 ないか」

 

女医は了輔に腰骨は男女で大きく違うと説明しようとしたが自分の

役目ではないと思い直した。早く両性具有の男子に去って貰い真っ

当な女子をみたいものだと思っていた。同時刻南の大陸で海底火山

が噴煙をあげて新たに島を作ったが医師たちも生徒も知る事は無い

 

2年になると農業の体験や廃墟の心霊体験が授業に組み込まれ男子

生徒から迫害を受ける了輔は何かにつけて苛めを受けるしAカップ

の多い女子からはDカップの了輔をやっかみ化け物扱いにされてい

るので廃墟探訪の時は同類だからと一人で暗闇のなか閉じ込められ

た。了輔と同様に女子生徒のグループ数人から苛めを受ける女生徒

が存在していた、いつも一人で霊能力が自分にはあるからと自宣し

ていたせいで廃墟のトイレに拘禁されたのである。

 

霊能力があると言っても怖いものはこわい、霊が現れる瞬間には気

温が下がり冷気が吹きつけるものだが女性とはトイレで寒くなって

いた。ガチガチ身震いもする。そして気配を感じた。

 

「おまえに言いたい事がある」

「おまえは伝えなければならない」

「おまえの同僚に創造神がいるが彼の人が滅する時、すべてが破滅

 の刻(とき)を迎えるだろう」

 

女性徒子宝(こだから)恵信(えいしん)は霊の告げたことが信じ

られなかった、悪霊は人を騙す為に平気で嘘をつく多くの霊能者が

唱えることで両親から幼少の時より諄(くど)いくらいに言い聞か

せられていた。一般の親と違い霊能者の両親ゆえに普通では判らな

い事も娘の恵信には教えられその一つが無暗に廃墟へ行ってはなら

ないなど禁止事項を15程度告げると最後に関わってはならない霊

がいると教えられた。

 

「その者は見た目70過ぎた老人で作業服を着る姿で現れる、見方

 によっては人間と同じ質感を持つ」

「見た事はあるの?」

「わたしとおかあさんはない」

 

5才くらいに教えられた昔の記憶が蘇るがなぜ今思い出したのか自

分には思い当たる節がない、幽霊は破滅だと言ったが信じる事は出

ない。世界が終わりをつげようとする時静かにやってきて予兆を

人間は感じることがない。だが動物たちは違い五感が退化した人間

と違い彼等はどうすることも出来ないと知ると水の中に棲まう生き

物は海岸などの陸地を目指し死を覚悟し陸地の生物であるカモシカ

や野生馬達は崖から飛び降り生の終焉を理解する。人間はカラスや

鯉、サバなどが大量に死んでるのをみると大地震の予兆だと考える

がそれは間違いではないが正解ではない、大地震は災害の一部であ

りそれで終わりということではない。

 

「左胸が痛い」

 

チクっとする痛みが了輔の胸を貫く昨日は右胸に痛みが有った。胸

の成長する過程で乳首に痛みがでると医者から聞いていたので豊胸

の痛みなのかと感じていた。心音がふたつでは妊娠の可能性も否定

できないので健康診断で女医が驚愕したのは妊娠してると思った。

短期間でAカップからDカップに膨れるのは異常であり心臓を考え

るべきだった。了輔は珍しく心臓を二つ持っていたのである。

 

過激な運動では心臓が活動停止になる、その日了輔は授業でサッカ

ーの試合の為走り回ていた。心臓の膨張はピークを迎えいつ爆発し

てもおかしくない状態だった、了輔の足元にこぼれ球が転がってき

てゴールに放つべく行動をした、そうサッカーボールを蹴ろうと足

を大きく4振りあげた時、了輔は意識を失った。ふたつの心臓が活

動停止した瞬間だった。

 

世界最高峰のシモランマが吠え東の大陸では沈黙していたサンアン

トレアが熱き濁流を噴出し直後大きな揺さぶりをみせ大和の国では

富嶽が土砂を吹き飛ばして高い黒煙をあげた。世界中の至るところ

で死んだと思われていた火山が息を吹き返した。地震、陥没、津波

島の沈没、竜巻、豪雨、噴火による隆起あらゆる災害が起こり大地

は豹変した。

 

地球は地割れを起こし北半球から南半球までヒビが入り大爆発をす

ると漆黒の闇のなか消滅した。

 

END

 

この物語はフィクションであり実在の

人物団体には一切関係ありません