例年になく今年はネギが良く育っている。何度も土寄せをして
今年はだいぶ土のもり盛り土が高くネギとネギの柵の間に立
つとネギの葉先までが人の背丈くらいある。こういう豊作の時
にはネギの神様という一際長いネギが現れるのである。
「祐ちゃんあのネギだけ他のより1.5倍長いよ」
「ああ、あれはねネギの神様というんだ、食べると精力がつく
のさ」
祐一郎はネギの神様と言う名前だけは知っているが詳しくは知
らず適当な事を言ってみた。ネギの神様自体見るのは初めて。
祐一郎は作業の効率化を目指しネギ専用の管理機購入を考え
妻である由美に相談したのだが葱しか使わないとの事で反対
され購入を諦めた。妻には購入の理由を効率化と言ってみた
が本心は妻のキレイな爪が汚れるのを嫌ったからだ。画して
昔ながらのスキで今年もネギを掘る、当初は両手で力一杯振り
方向が毎回定まらなかった由美も”左手は力をあまり入れず向き
は左手で調整するんだ”と聞かされたおかげでネギを切ることは
なくなった由美である。
ネギを掘り始め引き抜いてみると想像以上に白い根が長い。
「おお~太くて長いよ」
由美は親指と人差し指で弧を描き太いネギに白い指を這わせて
見ると指先がくっつかないのに驚いた。
「ほら由美、遊んでないで手早く泥を落とさないと泥が乾くぞ」
由美は手袋を脱ぎ片手にネギを持つと素早い動きで指を上下さ
せて泥を落としていく。ただその白く華奢な指の動きに祐一朗の
眼は釘づけになってしまった。”シャコシャコシャコ”
畑にしゃがみこみ顔を下向きにさせ激しくネギの太い軸をしごく
由美に祐一朗は徐々に興奮し呼吸も荒くなっていた。仕事をしな
ければいけない、それは祐一郎自身にもわかっている、だが股
間に流れ込んでいく血液の激流は止められない。祐一朗の様子
がいつもと違い変わっていた事を由美は察知した。
「何あかい顔しているの祐ちゃん、熱でもあるの?」
「い、いやなんでもない」
畑の土で指が汚れながらも手を止めずネギを引き抜いていく
ふと由美が祐一朗への視線を上から下に移していくと・・・
「ちょっとなんで股間を膨らませているのよ」
「だって由美の指がエロく動いてるから」
「ちょっとう、今はそれどころじゃないでしょ、泥が渇いちゃうよ」
「あ、そうだな。手を動かさないとな」
鍬(すき)を降ろしていた祐一朗はネギを掘る為再び振り上げて
ポツリと独り言のように呟いた「今晩いいかな」
「ネギの収穫が終わったら考えてあげる」
顔を俯かせながらネギを扱く由美の頬は紅くなっている。
そして由美は考えた、そうだネギの神様を食べさせてみようと。
それぞれ違った欲望を渦巻かせネギ畑はそそり立つ。
おわり
この物語はフィクションであり実在の
人物団体には一切関係ありません