短編小説 悪魔と悪霊 | 妄想小説日記 わしの作文

妄想小説日記 わしの作文

わたしの妄想日記内にある”カゲロウの恋”の紹介するために作った
ブログです

ここは凶悪な心霊スポットとして有名な古城。
そこに一人の女性がやってきた。霊能者の結城飛鳥
彼女は以前から悪霊や悪思念渦巻くこの場所を清めようと
以前から思っていたがあまりにも強い霊章があり前回は
撤退を余儀なくされ不本意であるが逃げ帰った場所でもある。

そして今日、リベンジするべく再度チャレンジしたのである。
最初から全力で浄化しようと意気込んできたものの
古城への深い森の荒れていた林道を歩いて変だと思った
以前来たときは古城へ向かうこの林道から
悪い念を感じていたが今日はまったく感じられない。
森の中は暗く静かなのは一緒だったが嫌な気配が消えていた。
誰かがここへ訪れて浄化したように静寂を保つっていた。

森を過ぎて長いつり橋を渡っても悪霊の気配はない
橋の下には激しい流れの渓流がある。
この渓流こそその昔多くの人々が殺された人々が流された
悪意の川とも呼ばれる程強いを念を感じられた川なのが
今は闇の中で静けさを消す騒がしい音を出していた渓流
ただそれだけだった。
しかし、浄化したとは思えなく清らかな川でもない。
”これは一体どうしたのだろう・・・・”

いろいろな心霊スポットを巡り多種多様な悪霊と対峙して
きた結城にもまったく理解し難い状況であった。
清らかではないだけど悪想念も感じられないし悪霊の気配
もまったく感じられないのだから
しかし、目の前にある古城からは悪想念が強く出ていた。
悪霊の塊とも思える城は黒く歪んだ空気を漂わせる。

結城は門をくぐると一瞬嫌な気配は消えたのを感じる。
そして前方に人がいる気配を察知した。
誰かが前にいる。
それが人間なのかそれとも霊体なのかは遠くて確認できない

その何者かわからない者に近づくと姿をはっきり認識
霊ではなく人間のようだ。しかし雰囲気から怪しい
その男から出るオーラは紫でも青でも金でもない
7色のオーラでもないから神族とも違うだろう。
赤と紫、オレンジ、灰色のオーラをまとった男であった。

「あなたは一体何者ですか?人とも違うようですし」
結城が必死で叫ぶように尋ねても無言の男。
男はただうつむき加減に座っていた。
「ここは怨霊のたまり場ですから危ないです」
「早く逃げたほうがいいですよ」
親切心をだして警告してみるが相変わらず無言の男。

城の中から強い悪想念が噴出しこの場さえも強い圧力を
結城は感じていたが
男は相変わらず座り続けたままでなんとも思ってないのか
人間であったら体調を崩し倒れてしまうだろう。

「おねぇさん、食事の邪魔しないでくれるか?さっさと
帰れ。このままここにいると魔界へ落とすぞ」
はじめて口を開いた男。だが食事とは・・・・・・
それがどういうことを指しているのかまったく理解できない
「食事?」
「魔界?」
結城の話す言葉にまったく聞く耳を持たない男。
男の次に出た言葉は
「お、、きたきた。。おれの飯が」

城の中から戦国武将の鎧をまとった武士が多数現れた
と思ってみていたが
男は不意に立ち上がり大きな口を全開にすると
悪霊たちをすべて食べ始めたのだ。
まるで蛇のように男の口は5倍に広がり開けた口の中は
まるで肉食恐竜のように短く鋭い牙が多数生え並び
その口で悪霊を食べると悪霊は悲鳴を上げる
「ひぃぎゃぁあああああーーーー」

あまりの耳をつんざく恐ろしい悲鳴を聞きうずくまって耳に
両手をあて震える結城。
あまりの恐ろしさで涙が出てくる。それほどの恐怖を味わった
こんな体験は結城にとってもはじめてである。

悪霊は怨霊となりこの世界で無敵だと思っていたのか
”にぃ~~んげん如きに。”
と恨めしそうに消滅していく。消滅というより男に吸い取られて
いくように消滅していった。

人でもない悪霊でもない、神属、天使でもないだとしたら
この男はなんだろう~
そう結城が考えていると たったひとつ当てはまる存在を
思い出した。
”あの男は悪魔か”
人間界にこれる訳がない悪魔。なぜ・・・・・・
それも男は実体化していた。

だが突然背後から強い圧力を感じ倒れてしまった結城。
巨大な霊圧を受け結城はどうすることもできない。
強い霊能者であった彼女だが最強クラスの悪霊には
成すすべもない。

”貴様、この女がどうなってもいいのか”
「あん、知ったことじゃねえ。おれの眷属じゃねぇからな」
眷属と男の口から出たことでそこではじめて男の正体
を知ることになった。
”眷属がいるということは眷族の王すなわち魔王か”

男に適わないと思ったので人質に結城を確保したのだろうが
男とはなんの関わりもないと知り悪霊たちに
残された術は逃げるだけだった。
人には見えないような速度で逃げる悪霊だったが相手が
魔王では逃げることも叶わない。
男が手をかざすと悪霊たちはそこで止まった。
悪霊たちだけでなく吹いていた風も木々の揺れも
川のせせらぎもすべてが一瞬にして止まったのだ。
いまいる世界がすべて停止したように

しかし男だけは自由に動け悪霊のそばまで一気に飛び
悪霊たちは男の餌食となってしまった。

「げっふ~。今日は腹いっぱいになったわ」
「またな、おねぇちゃん」
それだけいうと男は背を向け歩き去った。
男の挨拶に言葉が出ない結城、あまりの衝撃を受け
たつ事もできないのでしゃべる事が出来ないのである。

ただ男の最後の挨拶”またな”という言葉だけが頭に残る
また会うことになるのか・・・・・・と
男が去り冷静になって考えてみると
もしここに一人だけでいたなら最強クラスの悪霊に自分は
殺されていたかもしれない。
結果的には助けられたと感じていた。

悪霊のいなくなった古城は暗くあまりにも静か。
静か過ぎるゆえに結城はここで意識を失い倒れてしまった。
再び結城が目覚めたときは陽が上った翌朝である。

この物語はフィクションであり実在する人物、事実とは一切関係ありません。