『卒業式』は変化している!
最近の小学生の進路は多彩!
春は出会いと別れの季節。幼稚園や保育園の頃はまだ“別れ”の本当の意味がわかっていなかった子どもたちも、小学校の卒業式ともなれば、感慨はひとしお。特に最近は、中学受験の活発化や学校選択制の導入などで、昔のように小学校の時のメンバーがそのまま地元の公立中学に入学というケースが減少傾向にあるだけに、小学校の卒業式は、昔よりもその重みを増しているといえます。
そこで今回は、イマドキの小学校の卒業式についてご紹介したいと思います。
知っていますか? 卒業式の“定番ソング”
小学校の卒業式の“定番ソング”と聞いて、先生方はどんな曲を思い浮かべるでしょうか?『蛍の光』『仰げば尊し』といった曲がまず頭に浮かぶという方も多いかもしれませんが、実は現在の小学校の卒業式では、両曲共あまり唄われることはないのです。
では、新たなる卒業式定番ソングとはなにか。それは『旅立ちの日に』という曲です。1991年に埼玉県秩父市の公立中学の校長が作詞、音楽教諭が作曲したこの曲は、当時荒れていた同校が合唱に積極的に取り組んでいく中で荒れが改善されたというエピソードなどもあってか、またたく間に全国の小・中学校の卒業式で唄われるようになりました。現在、東京ディズニーランドのCMの中でも流れているので、聞けば「あの曲か!」とわかる先生方もきっと多いと思います。
そしてもう一つの定番ソングが『BELIEVE』で、これは1998年にNHKの『生きもの地球紀行』のエンディングテーマとして発表されたものです。こちらもドラマの送別会や卒園、卒業式のシーンでも、たびたび使われています。
このように、卒業式の定番ソングはひと昔前とはすっかり様変わりしていますから、診察室で卒業式の話になったときに、「『蛍の光』は泣けるよね!」などと話しかけても、今の子どもたちには話が通じないことが多いので要注意です。
卒業式前後の女の子の心理状態は不安定
最近では、中学校に進学したとたんに急激に不登校率が上がるといった現象から『中一プロブレム』が問題となっており、そのため横浜市のように公立学校を小中一貫に切り替える動きをしている自治体もあるほどです。さらに都市部では、とくに女の子の間での中学受験率は高く、念願かなって志望校に入学できた子どもはいいけれど、本意ではない学校への進学が決まった子、また、受験に失敗して失意を抱えたまま地元の公立中学に進学する子がいるなど、卒業式といっても、笑って「おめでとう」ということが、逆に本人の気持ちを傷つけてしまうケースもあることを、大人は配慮しなければなりません。
もし、心にできた小さな傷が体調不良の遠因となっているようなら、「今の卒業式では何を唄うの?」「どんな洋服を着る予定なの?」といった軽い話題を糸口に、体だけではなく、心の傷にもそっと絆創膏を貼ってあげると良いのではないでしょうか。
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こども心と小児科
親はいつまでも小児科に通わせたい!
ここのところインフルエンザの流行や、それに伴う予防接種のことなどもあり、子どもを持つ親が集まった時に、普段よりも病院についての話題が出ることが多いようです。
その中で、乳児~幼児の子を持つ親の場合は、「子どもが病気になった時には小児科へ」と、迷いがありませんが、小学校中学年~高学年の子を抱える親からは「病院選び、どうしよう?」という悩みが出てきます。
親としては、小さい頃からずっと見てもらい、子どもの体のことをよく把握してくれている上に、子どもに流行中の病気の情報提供なども豊富な小児科に、できるだけ長くかかりたいと思っている人がほとんどです。
「私は結構ズボラな性格なので、予防接種のどれをやって、どれをやっていないかなど忘れがち。でも、子どもが赤ちゃんの時から通っている小児科では、子どもが小学生以上になっても予防接種の際には母子手帳を持参するように言われ、接種漏れがないか病院でチェックしてくれるのでとても助かっています」
これはある母親が言った言葉ですが、この言葉は、多くの親の気持ちを代弁しています。
子どもは意外とプライド高き生き物!
ところが困ったことに、小学校中~高学年くらいになる頃からでしょうか、子どもの方では「小児科は嫌だ。お母さんたちが行っている病院に行きたい」と言いだす子が増えてきます。そこである母親が子どもにその理由を尋ねてみたところ、その子は即座にいくつかの理由を挙げたそうです。
■ 周囲が赤ちゃんだらけ
待合室には乳幼児ばかりで、小学生は自分一人。しかも見知らぬ赤ちゃんに突然ほほえみかけられても、今はどの家庭も兄弟姉妹の数が少なく、かわいいと思うけれど、どう対処していいのかわからない。
■ 待合室の装飾
待合室には乳幼児用のおもちゃがあふれ、本棚を見ると絵本か保護者用の大人向けの雑誌が多く、どう時間をつぶしていいかわからない。それに壁に貼られたかわいい動物たちのイラストやキャラクターもののカットなどに、いつまでも自分が乳幼児扱いされているように感じる。
■ 薬袋
「お大事に」と渡される薬袋に、かわいいイラストやキャラクターが付いている。もう赤ちゃんじゃないのに、受け取るのが恥ずかしい。
キーワードは“ちょっとだけ大人扱い”
ただ、このように理由がはっきりとわかれば、逆に対策は立てやすくなるというものです。そう、彼らをちょっとだけ“大人扱い”して、彼らのプライドをくすぐってあげればいいわけです。錠剤を普通に処方する前に「もう錠剤でいいよね」などとあえて付け加えると、彼らは確実に「赤ちゃんとは違う私」を敏感に感じ取るはず。ほんのちょっとした心配りが、彼らには意外に効果があるようです。
