そんな子供達のために、私が出来る事は
ほんの少しだけ

時々、脱線しそうな子を
あの手この手で
軌道修正してやるのが、やっとの事・・・

せめて、いつの日かこの子達が
金管バンドを、離れる時がきても
皆で一緒に、暑い日の練習のあとに
食べたアイスクリームの味を

たくさんの、思い出の一つとして
懐かしく思い出してくれる日も
くる事があるのならばと
そっと、支えてあげたいと思うのです。
青少年金管バンドの最年少
マリーは、昨日で6才になったそうで
おネェチャンのアナベルといっしょに
レッスンへ週2回、通ってくる。
お父さんは、大人金管バンドでチューバに挑戦中。
かなり理解があって、家族ぐるみのお付き合いだ。

音楽のレッスンというよりも、ベビーシッターの
代わりをしている様な時もあって
まだまだ、本格的なトランペットの
レッスンへの道のりは遠い。

子供の場合、特に就学歴の浅い子たちには
音楽レッスンというよりも
楽しく過ごせる45分間。と云うのが大切な
ここ数年間の経験から得た
子供達に、教えてもらったテーマの様な気がする。

楽しくなければ音楽ではないし、楽しむタメにこそ
少々の辛い思いは、好きなラッパのため
気の合う友達の集まる場所に
音楽修養のための、必要なトレーニングだと
理解してもらう事 だ。
楽器屋さんで、思わず時間を取られて
腕時計と睨めっこしながら
教会の運営する学童保育の入っている
建物へ。

Uバーン(地下鉄の)コーヒーショップの
魅惑的な誘惑を振り切って
子供達の待ち受けるレッスン場へ

ー夏の改修工事で、ずいぶん広く
使い易くなった多目的室へ。
縦型のピアノが据えられ、流暢には弾けない
私でも、正しい音と感覚の和音の説明を
手助けしてしてくれる、大事な相棒だ。

子供達にとっては、良い息抜きにもなっている様子で
子供の頃に、正しく音楽と触れるチャンスを
自ら棒に振った私の、せめてもの罪滅ぼしのつもりもあって
カナリ自由に触らせる。

最近は、子供達は自分のお気に入りの曲の
一節をピアノで弾いて、続きは先生が
責任を持って完結させる。という
私にとっても、かなりレベルの高い
要求が出されるようになって
日々精進・誠心誠意のレッスンは
続くのです。